閃輝暗点

閃輝暗点症とか閃輝性暗点といわれ、比較的定期的に、あるいは頻繁に生じ、偏頭痛を併発する疾患で、
症状は黒いキラキラした点が現れるとか、光線のようなものが稲妻のように光るとか、
チカチカして広がっていくなど、人によって様々なようです。

閃輝暗点が起こる原因は、脳の中で物を見る中枢部分の血管が収縮したり、痙攣をおこしたり、
血流が悪くなったりするためと考えられています。

30歳の女性Mさんは、3か月前から閃輝暗点を発症しました。
症状は、初めは視界が歪んで、その後拍動性の頭痛へとすすみ、嘔吐をし、その時は寒気がするとのことでした。
病院では嘔吐止めと、頭痛薬をもらっていましたが改善の傾向がなく相談に来られました。

漢方では、体質によりいくつかの種類を用いますが、Mさんの場合は舌診から<痰湿>すなわち
水分代謝不調と首の後がつまるのが特徴だったので、平肝・化痰薬の<釣藤散>などの薬を使っていただきました。

2週間後来店され、後半の1週間は症状が出なかった! とびっくりの報告でさらに継続していただきました。
1ヶ月後は拍動性の頭痛もなく病院の薬は不要になり、チカチカ光る頻度は減り、嘔吐もなくなりました。

脳の他の疾患がないかをMRIなどで確認して問題がない場合、漢方で改善するケースはよくあります。
経験的には、ほとんどが緊張性や水分代謝にかかわるように思われます。

Mさんにはとても喜んでいただきました。

頭が重い

70歳のNさんは昔からの<持病>で、走った後や疲れた時、そしてゆっくりとしている時に頭が重くなるとのことでした。
もちろん検査は受けられて全く問題は無いとのことでした。

そこで、元々の体質的な原因である<中気不足>と捉えて、<補中益気湯>をお使いいただきました。

1ヵ月経過しても変化は無く、再度お聞きしていたところ、頭の<百会>というツボにお灸をすると良くなり、
以前から自宅でしているが、良い状態が1週間も持たないとのことでした。

<百会>は体中をめぐっている気の流れが集まるところですので、これをお聞きして
やっぱり<中気不足>や<気虚>が原因と確信しました。

そして、同じお薬を根気よく続けていただくことにしています。

このように、症状だけでなく生活をお聞きすることで改善のヒントが見つかるケースはよくあります。

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目の奥の痛み

頭痛にもいろいろなケースがありますが、目の奥の痛みから始まって偏頭痛に繋がることもよく見られます。

37歳のIさんも、慢性的に頭痛があり、週のうち半分ほど頭痛に悩まされているとのことでした。肩こりからくる頭痛や、目の奥から来る頭痛などがあるとのことでした。

そこで止痛作用の<清上蠲痛湯>と目のトラブルに使う<枸菊地黄丸>を併用いただきましたところ、1ヶ月で眼の奥の痛みもほぼ無くなり、偏頭痛の日数も減り、鎮痛剤の服用回数も激減しました。

結果から考えますと、ストレスや疲れなどで<肝陰虚>や<気滞血お>が原因となっていたようです。漢方の頭痛薬もたくさんありますので、原因を探って、ぴったし合わせる事が肝心ですね。

朝方の頭痛

24歳の女性Mさんは、毎日朝起きに前頭部と頭頂部がジワーッと痛むと、相談に来られました。

舌苔はやや白苔で、少し水毒の傾向があるタイプでした。血圧も低く、冷え症、貧血とのことで、補血作用の<婦宝当帰膠>と補気健脾の<補中益気湯>をお使いいただきました。

その後、少しづつ楽になり、1ヶ月過ぎた頃には頭痛もなくなりました。Mさんの頭痛は比較的軽微なほうで、改善も早かったようですが、偏頭痛のような強い頭痛は漢方でも改善しないケースもあります。

頭痛・頭重感

頭痛の漢方薬はたくさんあり、その使い分けも簡単なようで難しいものです。

44歳のYさんは、頭全体がボワーンと痛み、眉毛あたりを押すと気持ちが良いとのこと。また時には肩こりから後頭部にかけての頭痛もあるということでした。これは肩こりだけでは解決しないと思い、全体的な体質から考えることとし、冷え症、のぼせ、むくみ、舌が淡舌などの特徴から補血・利水作用の<当帰芍薬散>をお使いいただきました。

1週間ほどで冷えが少し楽になり、むくみも改善するとともに、頭痛も改善してきました。

ついつい頭痛という病名にとらわれて考えてしまうのですが、漢方はその方の全体を見て体質を判断することが重要であることを(当然のことなのですが)、この方を通じて再認識させていただきました。

偏頭痛のご相談

62歳のMさん、10年以上偏頭痛に悩まされ相談に来られました。

元々考え込み、落ち込みやすい性格のため、ストレスで頭痛が悪化することから、医師もストレス性頭痛と言うだけで特に治療はされていないとのこと。頭痛は目の奥から痛くなったり、側頭部が痛くなるようです。

そこでまずは目の奥の痛みをとるため<清上蠲痛湯>をお使いいただきました。2ヵ月後、目からくる痛みはなくなり、少し楽になったのですが、側頭部の痛みは変わりませんでした。

偏頭痛は西洋医学でも漢方でも難しく、10年来の痛みですのでまだまだ時間が必要なようです。また、薬だけでなく、生活環境や運動、ストレス解消なども重要なポイントとなりますので、様々なアドバイスを行っていく必要がありそうです。

またその後を、報告したいと思います。

首がつまり苦しい

首から後頭部にかけて詰まった感じがし、ときには頭痛や頭重感がするケースはよくあります。同じような相談が連続してありましたので紹介します。

58歳の男性Yさん、後頭部が詰まって重苦しく頭重感がすると相談に来られました。実は以前にも同じ症状で来られ、<釣藤散>を5日分お渡ししたのですがそれが良く効いたのでまた同じものが欲しいとこられました。

釣藤散の効能は「慢性に続く頭痛で中年以降、または高血圧の傾向にあるもの」ですが、作用部位は後頭部を目標に使います。今回は3分でよいとのこと、効く事がわかっておられるようでした。

43歳の女性Kさん、肩こりから首がつまり、頭痛になる、背中も痛くて・・・という相談でした。舌診や望診では<お血タイプ>で、活血作用の<冠元顆粒>をお使いいただきました。1週間ほどで楽になりましたが、止めるとまた詰まるので、当面続けることにしました。血流を良くすることが根本治療になるかと考えられます。

肩こりでも人によって、体質によって薬は変わりますので、かならずご相談ください。