心房細動と漢方

63歳の女性Aさんは、子供の頃から不整脈があり、年齢とともに症状が悪化して心房頻拍を起こすことが多くなってきました。

そこで病院でカテーテル治療を受けようとしたのですが、頻拍が起きている部位が手術出来ない部位で、またアレルギーのために薬も使えない状態でした。そのため、心房細動が起きそうなときに頓服として血管拡張剤をもらっておられましたが、睡眠不足やストレスで発症するため漢方相談に来られました。

そこで蟾酥や鹿茸が含まれる<律鼓心>をお使いいただきました。その後、期外収縮は時々起こるのですが、それが強い動悸にはならなくなり、安心できるようになったと報告いただきました。このような症状には他にも<牛龍黄>など蟾酥が含まれるものを使って良くなるケースもあります。

まずは安心感を得ていただくことが必要かと思います。

黄斑変性症

学校1年生のKちゃんは就学前の健診で黄斑変性症との診断を受けました。
視力は0.8程度で、網膜下に浮腫が見られますがその他の症状はないとのことで、特に治療はなく経過観察をされているだけでした。発達段階ですので、少しでも良い方向に向かうようにと漢方相談に来られました。
体質的な特徴は少なく、子供特有の冷たいものをよく摂る、頻尿、目の下にクマが出来やすく血流が悪いタイプなどでした。
そこで体質改善として、血の巡りと水分の代謝を促進する漢方薬を使っていただきました。
そして4ヶ月後の検査では、網膜下の浮腫の高さが半減していることが、非接触断層撮影装置のカラー画像でも明らかになりました。
難しい疾患ですのでどう変化するのかわかりませんが、継続していただいています。

不安感と動悸

以前からお越しの女性Mさんは、心配事があって咽が塞がるような時は<半夏厚朴湯>をお使いいただいていましたが、最近は心配事で朝起きたときにドキドキし、寝る前にも動悸がすることが多くなって相談にこられました。

そこで不安感や動悸によく使われる<柴胡加竜骨牡蠣湯>をお使いいただきましたところ、動悸はすぐに減少し楽になったとの事でした。

漢方薬も症状に合う時は、短期間で効果を発揮するものです。