昨日は春のような気候の中、薬草園に植えている果樹の剪定をしました。といっても難しいので、隅田農園という果樹専門の方にやっていただきながら、考え方の指導を受けました。
今までは本を見ながら形だけを真似ていたのですが、実践を通じてその考え方の基本を教わりました。すべての分野に共通するような哲学?で大変勉強になりました。
1、まずは、枝を見るのでなく、樹木全体を見る! どうしたら美しくなるかを考え、木の周りを回りながら整えていくこと。何度も何度も回るうちに、バランスが整っていくのです。
2、枝から下向けに出ている小枝は切り取る。枝は上に向かって伸びるのが正常。
3、枝どおしが当たるようなものは切り取り、障害を取り除いてやることが必要。
4、樹木の芯に向かう枝も取り除き、外向けに伸び伸び延ばしてやること。
5、新しい枝の2,3の必要な芽だけを残してやり、先を切り取る。
6、木にまとわりつく苔のようなものは、皮膚呼吸?の妨げになるので、丁寧に取っておく。
当然樹種によっても違うのでしょうが、これらは人間の生き方と似ていて、なるほどとうなずくばかりです。
そしてイチジクの木が枯れかかっているのを見て、『昨年はたくさんイチジクが採れたでしょう。幹からカミキリ虫が入って、かなり傷んでいるため、果樹は子孫を残すため力いっぱい実を付けたのですよ!』と教えてもらいました。
果樹にも心があるような捉え方で、さすが専門家と感心するばかりでした。
虫にやられたイチジクの幹
剪定された果樹