痔の痛み

痔の症状には、痛み、出血、痒み、膿などがあります。これらを表現する言葉が<坐剤>の効能書にありましたので紹介しますと、<いぼ痔> <きれ痔> はよく言いますが、他に<さけ痔> <はれ痔> <かゆ痔> があります。

痔は肛門の病気ですが、漢方では大腸経につながり、秋に影響を受けやすいと思います。ちょうど朝夕が涼しくなって、冷えが始まり、血流が悪くなる時期でもあります。

27歳女性、以前から痔が気になっていたのですが、最近出血して痛みがあり、支障をきたすようになったので来店されました。疲れると悪化する、もともと便秘気味、最近は痛みでさらに排便がつらい、排便のたびに出血しているなどでした。

まずは痔の薬 <槐角丸>と、活血作用の<桂枝茯苓丸> を服用していただき、出血と痛みをはやく改善するために<S軟膏>を併用いただきました。

ほぼ即効性で痛みは改善され、出血もとまりました。そして1ヶ月程度ですっかり改善しましたが、根本治療するために<桂枝茯苓丸>だけをお使いいただいています。

この方のようなケースは多々あり、『痔』は漢方の即効性を実感できる代表的な症状です。