特異な症状3

5月のブログに「心の病」を連載していましたが、その後も「うつ病」や「不安症」の方が来られます。これらの方は当然西洋医学の治療をされてはいますが、薬が増えてきて不安になり、少しでも減らせないかと漢方を求めてこられます。しかし、時には漢方薬だけで改善を期待されて来られる方もあります。

  

25歳男性、関東でひとり住まい、親が電話した時うつ病のように思われたので気になり、息子さんが京都に帰ってこられた時に連れて来られました。

  

話していると、ごく普通の真面目な、やや神経質な青年でしたが、話の途中でこれはおかしい!と思うことが出てきました。「人がいないのに人の声が聞こえる」 「夜にだれかが来て話しかける」など・・・。

   

これは精神分裂症(今は統合失調症といいます)の症状で、漢方の範囲ではないと思い、お母さんに説明してすぐ精神科に行ってもらいました。その後の経過はわかりませんが、注意深い観察が必要なことを実感した良い経験でした。