40歳代後半から60歳代までは見られる五十肩は、片方の肩から腕にかけて痛み、腕の動きが制限される肩関節周囲炎で、肩こりとは異なるものです。
治療しなくても自然と治ると言われますが、ほうっておくと完全に治らないこともあるようです。西洋薬では消炎鎮痛薬が使われます。
53歳の女性Aさん、2月頃より右腕が上がりにくくなり、痛みと夜間にうずくことが多くなり、鍼灸などの治療をされていましたが改善せず、相談にこられました。詳しくお聞きした後、漢方薬は<独活葛根湯>などをお使いいただきました。
2週間後にはうずく感じが無くなり、1ヵ月後には痛みがずいぶん軽減してきました。その後も続けられ、痛みはほとんど無くなり、腕の動きだけがまだ充分でないところまで回復しました。
漢方では、この他にも<桂枝加朮附湯>や<二朮湯>など、体質と状態によって様々な漢方薬が使われます。