さまざまな頭痛

先日も頭痛に関することを書きましたが

またまたテレビの番組「あるあるⅡ」でも頭痛の特集がありました。

頭痛の9割が偏頭痛や緊張性頭痛で、残る1割が脳梗塞や腫瘍など脳内で起こるこわい頭痛ということです。そして最近わかったのに「脳脊髄液減少症」による頭痛があるということでした。

打撲などによって脊髄液が漏れた場合に脳内の液が減少して、脳の位置が下がることで頭痛が発生するというものです。症状は重く締め付けられるようなタイプの頭痛です。この症状が出たときに、水分をとって体液、髄液が増えると楽になるらしいです。

これは漢方でいう血虚頭痛に相当するように思われ、たとえば補血作用の<当帰芍薬散>によって血流を良くすると楽になるようなタイプが想像されます。

医学検査方法が発達し、新しい病名がどんどん増えていきますが、よくよく考えれば、昔からその病気・症状はあり、漢方もそれに対応してきたのです。そしてそれぞれの症状に応じた治療法も、漢方ではすでに確立されているのです。3000年の歴史の蓄積ですね。

中国製の精力剤

先日の報道で、またまた中国製の健康食品に対して、厚生省から販売中止の指示が出ていました。

従来は通販やインターネットでの個人輸入などの商品でしたが、今回は日本の薬局が販売していたとのことで大変残念です。

商品は男性用の精力剤で、バイアグラと似た作用を持つ「バルデナフィル」という成分が含まれており、日本では無承認薬品として薬事法違反になります。報道によれば2月以降に2億7千万円を販売したようです。

男性にとっての精力剤と、女性にとってのダイエット商品は永遠に求められる商品で、それだけに次々と問題商品が生まれてきます。健康を害してしまうより、体調を整えれば精力はアップすると考えますし、食生活を整えればダイエットの必要はないはずです。「それが出来ないから買うんだ」ということでしょうが、事故が起きてからでは遅いのです。

それもご本人は、自分のしたことだから仕方ないと言えるでしょうが、家族や周りの方を悲しませることになります。くれぐれもご注意を!!!

冷え症は万病のもと

今朝のNHK生活ホットモーニングの番組で<冷え症の漢方>が放送されていました。日本漢方で冷え症に使う代表的な漢方薬6種類を紹介し、使う人の体質によって異なるというものでした。

その中でも少し説明されていましたが、冷えは万病のもとで、冷えが他の症状を生むのです。例えば、頭痛、肩こり、下痢、ホルモン失調、さらには鬱証などがあります。そして、様々なトラブルの解決に、身体を温める処方を使うケースが多々あります。

寒くなって冷え症の相談の方が増えていますが、冷えの原因が、共通して生活の中にあると感じることが多いのです。例えば、冷たい飲み物、冷たい食べ物、この時期に美味しい果物の過食、冬でもアイスクリーム、ミニスカート、ストッキングなし、などの悪い条件と、運動不足です。漢方薬を使っていただくときは、これらの生活上の注意を必ず話しています。

冷え症に使う漢方薬は、医院で使われるものは保険適用されますが、薬局で取り扱う漢方薬は、体質に合わせて<さらに多くの種類>があることを申し添えます。

手先の冷え症

今日は寒いです、底冷えがします。

と思っていたら、早速に冷え症の相談にこられました。元々冷えがあったのですが、このところの寒さに耐えられないようです。特に上半身や手先の冷えが強く痺れるほどとのことです。

今まで冷えに対する漢方薬は他店も含め10種類以上使われてきましたがあまり効果が実感できなかったようです。

そこで今回は補血作用の<婦宝当帰膠>をベースにし、<四逆散>をつかうことにしました。

四逆散は胃炎や胃痛によく使われますが、漢方の古典では『四肢逆冷』に用いるとあります。これは、肝気が鬱して(気のめぐりが悪くなって)陽気を四肢に送れない(暖かい血液が四肢に届かない)ために起こるというものです。この時、四逆散によって気の流れを良くし陽気を流すという方法です。

今年春に一度使って喜んでいただいたことがありましたので、きっと改善するものと思います。

ノロウイルス

当店スタッフの子供さんが通う保育園で、先日ノロウイルスが見つかったため、本日は休園になりました。

寒くなってくるとこのようなウイルスが活動を始めますね。今話題の鳥インフルエンザを初めとし、身近なところのロタウイルス、そして今回のノロウイルスなどです。

ノロウイルスとは貝に多くいる小型ウイルスで、食品や便を介して感染していきます。以前は胃腸炎や食中毒として扱かわれていたもので、腹痛、発熱、嘔吐、下痢を引き起こします。ウイルスが特定されてから昇格して現在のように名づけられ、恐ろしいもののような雰囲気になりました。

漢方では下痢に<藿香生気散>などを使いますが、現に感染しても発症しない人があるわけですから、まずは内臓の働きと免疫を高めておくことがすべてのウイルスに対して大切なことなのです。

ひまわりの会 イベント盛大に!

昨日は【ひまわりの会】秋のイベント「アモーレ・カンターレ・マンジャーレ(恋して・歌って・食べて)」が開催されました。

この【ひまわりの会】とは、漢方に興味を持ち、ひまわりのように太陽に顔を向けて、明るく楽しく、人生を過ごしたいと願う人たちの集まりです。

夕刻より30人ほどの方が参加され、京都駅近くの綺麗なホールで、夕食を食べながらカンツオーネを聞き、一緒に歌を歌うという企画。

歌手は若手新進気鋭の<葭村 洋平>氏とそのグループ、ピアノは松岡麻純さんと中西利奈さんのお2人で、若さもあって盛り上がりました。葭村洋平氏は、容貌も、トークもすばらしく、飽くことなく楽しませていただきました。そして簡単ながらも、きれいなお弁当を食べながらですので、ちょっとしたディナーショーの雰囲気でした。

後半は参加者も簡単な発声練習をし、全員が素晴らしい声で!しっかり歌えました。自分たちで企画したミニ・ディナーショーは格別で、参加の皆さんにも楽しんでいただけました。

メンバーのみなさん、ありがとうございました。

   

慢性の下痢

慢性の便秘の方は多いですが、慢性下痢の方もよく見られます。

原因は様々で、水毒と言い、水分過多の場合は飲む習慣を改めなければ治りません。胃弱の方は時間をかけておなかを温め、胃腸の働きをよくする方法です。しかしその原因がストレスや神経性を伴っている場合は、簡単には解決しないこともあります。

Nさん36歳男性、少し細身で、まじめ、神経を使いストレスがたまりやすいタイプ。長い間、軟便が続いています。朝一番がゆるく、会社に出かけるまでに2~3回トイレにいきます。時々胃痛もあり、喉がふさがって息苦しいときもあります。

神経性の下痢と考えて、半夏瀉心湯、藿香生気散、参苓白朮散など、症状の変化に合わせてお薬も調整、最近ようやく<大建中湯>で軽快して来ました。思った以上におなかが冷えていたようで、<蜀椒>や<乾姜>が効果を高めたようです。

他にも下痢に使う処方はたくさんありますが、タイプによっては時間がかかることが多いですね。

相談記録は手書きにて

このところ、2年ぶりとか3年ぶりというお客様が続いています。

症状は下痢や胃痛、冷え症、生理のトラブルなどで様々です。以前に漢方をお使いいただいたときに調子良かったのですが、しばらくして再び同様の症状が出てくるようです。

漢方は体質改善に利用しやすいと言いますが、元々の体質や性格がそう簡単に変わるわけでもなく、あるいは一旦変わったと思っても、再び戻ることはよくあります。

そういったお客様のため、経過記録は大切に保管しています。病院では電子化が進み、詳しいカルテが書かれず、経過や投薬のみが記録される傾向がありますが、やはり手書きで図などが入るものが必要です。

医療分野は効率化より中味が大切です。古いカルテの保管は気を使いますが、やはりお客様のことを考え大切に保管しています。

今日の京都

米国のブッシュ大統領が日米首脳会談のため、本日15日夕刻に京都入り。昨日は専用の米軍ヘリが御所(京都御苑)に飛来し、周辺の方はビックリしたとか。そして、大通りでは検問が行われ、駐車場の入り口でも検問、京都駅のコインロッカーは使用禁止、当然今日明日は御所立ち入り禁止など、厳しい警戒態勢になっています。

こんなニュース速報を書くつもりではないのですが、いつも混雑する店頭の道路も正月並みに閑散とし、今日は来客がぐんと減りました。おかげさまで普段出来ない勉強をし、資料を整理することができました。

明日は首脳会談の日で、さらに大統領夫人が京都を移動するとのうわさがあるのですが、交通規制も、コースの予定も全く公開されないため、どうなりますか?

そのころ私は京都を離れて、インターネットに関連する研修会に出かけております。騒然とした京都を離れたい1日です。

リウマチの新薬

リウマチに対する画期的な治療薬で、生物学的製剤の<レミケード>と<エンブレル>というお薬が使われ始めています。

http://www.riumachi21.info/patient/treatment.html

http://blogs.yahoo.co.jp/riumati91

今日来られたリウマチの女性、この治療をするべきかどうかを迷っているとのこと。というのも、この薬は認可されて1年あまりという点と、結核や肺炎などの副作用も心配されるという事です。私はこの事に対しコメントできる知識はありませんが、インターネットなどでたくさんの情報を得て、納得して治療を受けることと、先のことを考えれば過大な期待はしないほうが良いとだけ答えておきました。

一般に新しく開発される新薬は、効果が高いのに比例して、副作用も人によって強く出るケースが多いと思います。また、何年も後にその効果が正確に評価されることも仕方ないことですが、治療効果があった方には夢のような話です。過去にはインターフェロンの例や、肺ガンでのイレッサの例など、時間とともに明らかになってくるものがたくさんあります。

そのようなことを考えると、新薬は数十年から百年、生物学的製剤や遺伝子組み換え製剤は数年の歴史ですが、漢方薬は3000年余りの歴史に裏づけされているということに改めて確信を持ちました。