光がまぶしい!

目のトラブルはたくさんありますが、そのひとつに<光が異常にまぶしい>ということがあります。

64歳の女性Uさん、3年前から眼瞼痙攣や眼瞼下垂が発症し、また、光が異様にまぶしい症状があり、ボトックス治療を受けておられました。しかし、治療後は楽になるもののしばらくすると再び不調を繰り返すため、相談に来られました。

漢方では神経の興奮を鎮める平肝作用の<抑肝散>や、筋肉の緊張を緩和する<芍薬甘草湯>などを用いますが、Uさんの場合は睡眠も不調で、不安感もあるため<温胆湯>を併用していただきました。

2週間後に再来され、まずは<まぶしさ>が楽になったとのこと。まぶしさの多くは、中医学で<脾気虚>が原因とされ、<半夏白朮天麻湯>や<苓桂朮甘湯>などを使いますが、Uさんの場合は<漢方薬U>が効を奏したようです。

しばらく続けて、次の課題、眼瞼痙攣を早く改善したいものです。

足がピクピクする

高齢者で夜間に足がピクピクするとか、痛みが出る、こむら返りや痙攣が起こると言う方があります。これらの多くは末梢血流の悪化により、筋肉が滋養されないために起こるようです。

74歳の女性Hさん、以前から頭痛、目の奥の痛み、不眠など、自律神経に関わる多くのトラブルを訴えておられ、漢方薬を使っていただいていました。気分が安定するものや気の流れを良くするもの、血流を良くする漢方などではあまり改善せずにいました。

最近は足がピクピクすることが増えてきたので、今までの漢方薬に変えて、補血活血作用の<疎経活血湯>だけを使っていただきましたところ、10日ほど過ぎた頃から、足のピクピクも軽減し、合わせて目の奥の痛みも楽になったとの報告を受けました。

この<疎経活血湯>は末梢に血液を送り、栄養を与える働きがある漢方薬で、こむら返りにはよく使われるものです。

多くのトラブルを訴えられていたので、ついつい自律神経に原因があると捉えてしまっていましたが、結果から考えると高齢化による血液不足が原因であることを教えていただきました。