海外からのお客さん

当店は京都の中心で便利な場所にあるので、海外からの方が多く来られます。

このとき通訳の方が一緒だといいのですが、そうでないとカタコト英語や中国語で対応せざるを得ません。時には「薬局店頭英会話」という辞書を引きながら話すことになります。語学力の必要性を感じています。

先日は英国から来られた男性、有名なソングライター&ミュージシャンで、日本にきてから診察を受けたところ、精密検査が必要とのことでした。彼は自然派? で漢方薬をと思われたのですが、症状が強くて心配なので専門医を紹介することにしました。当然ここでも病院の通訳を依頼することにしました。

あとで調べたところ国際交流協会というのがあって、病院限定でボランティア通訳を派遣してくれるようでした。観光都市・京都ゆえに、もっと自由にサポートしてくれる体制がほしいものです。

まもなく栗の季節

健康のために果樹園を作り始めています。といっても20本程度ですのでお遊びです。

日頃の手入れが出来ないため、いろんな果物が結実するかどうか怪しいものですが、さっそく今年植えた栗の木に小さな栗が実をつけました。何も手入れせず、植えただけなのに・・・。小さな実はとても繊細で美しく、かつ力強い雰囲気をもっています。

3年後には食べられる栗が出来るはずです!!

病院システムが問題です

精密検査を受けるために病院へ行きました。長い間行ったことがなかったので、最近のシステムの変化に驚きでした。

 

まずは予約・・電話による自動予約システムで、診察券を持って行って長時間待つということがなくなりました。しかし、肝心の診察システムには問題があります。

 

医師はコンピュータを相手に電子カルテを書き、投薬の指示を書き、検査の日程を調べ、予約を入れるなど、以前は看護師さんがやっていたことを、まるでソフト開発者のようにパソコンに向い、すべて1人でこなしています。そのため患者さんと話しながら全人的に判断するということがなくなっていました。つまりパソコンを見て、人を見ていない! ことが問題です。手書きのカルテなら、図や絵を補足的に描くことでわかりやすくなりますが、電子カルテでは病名とデータと簡単な経過しか書けません。その結果、管理はしやすくなるのでしょうが、アナログ的な変化は記録されません。

   

効率化によって人間的要素がますます失われていくのが心配です。特に医療分野だからこそ効率優先は問題があります。日本に『赤ひげ先生?』はいなくなるのでしょうか?

そばの効用

夏になると当店のお茶はいろいろ変化します。漢方茶やハーブティー、栄養ドリンクもお茶代わりに使いますが、くせがなく誰にも喜ばれるのが『だったんそば茶』ですね。そばアレルギーの方には気を使いますが、栄養豊富でおいしいのは確かです。

そばはルチンが豊富で有名、特にだったんそばは普通そばよりルチンが格段に多いようです。ルチンは抗酸化作用があり、血管の強化や血圧降下作用があり、コリンは肝臓を保護し動脈硬化の予防にも有効です。さらにたんぱく質は大豆より多く、ビタミンは米の4倍と、かなりのスグレモノ!食物繊維も多く、整腸作用も期待できます。関西では比較的うどんやそーめんが多いですが、そばも見直してみて下さい。

祇園祭 2

祇園祭の前に、京都室町の繊維問屋街では、この時期に合わせての展示会や商談会が行われます。九州や北海道からも仕入れを兼ねて来京され、商談のあとは祇園祭や名物の「はも料理」を楽しまれるようです。この時期は遠方の方がよく起こしになります。

九州・熊本からこられた女性、京都に来ると気温の差が激しく、よく風邪をひくとのこと。鼻水が出て、少し熱っぽいのでなにか・・・とのことでした。疲れもあるようでしたので、漢方薬Sのエキス剤 と 牛黄製剤の漢方薬Rをお使いいただきました。

あくる日朝からお越しになり、今日は快適になったので予備に薬を少し持っておきたい、と喜んでいただきました。こんなことがきっかけで、全国の呉服販売店様との長いお付き合いが広がっています。

旅行者の漢方

当店は四条烏丸にあり、近くにホテルもあるので、出張や旅行で京都に来られた方が立ち寄られます。

京都に来たとたんに風邪をひいた、疲れからおなかの調子が悪い、自分の都市には漢方専門店がない、など様々です。

昨日の方は、東京から来られてすぐ咳と痰がひどくなり、食事もゆっくり行けないとのことで困っておられました。早速<清肺湯+麻杏甘石湯>という漢方薬を1日分お使いいただきました。あくる日来られて、かなり楽になったとのことで、もう1日分をお渡ししました。

漢方薬は長期間続けないと効かないとか、1カ月分買わされる、とか誤解が多いようですが、短期間でも、少量でも使っていただけますので、京都にお越しの節はご活用ください。

ちょっと一息

山道で雨にぬれたサラシナショウマの白い花を見つけました。夏になるとさらに大きくなります。生薬名は升麻といい、漢方薬では脱肛に用いる漢方薬<補中益気湯>や、はしかのとき、発汗解熱剤としての漢方薬<升麻葛根湯>に用います。

 

近くにはヤブカンゾウの花が鮮やかなオレンジ色で咲き誇っていました。民間薬として利尿に用いられます。古くから「忘れ草」ともいわれ、辛いことを忘れることが出来るそうです。

 

漢方好きの子供

子供に漢方薬を飲ませるとき、まずくて子供が飲まないという方は、たいてい親も飲めない方が多いのです。薬は苦いもの、薬はまずいものという親の感覚が子供に伝わり、飲まなくなってしまうのです。

  

逆に、親が漢方薬を飲んでいる方の子供さんは、2歳の子でも平気で飲みますし、飲みすぎにならないよう注意が必要なくらいです。

野菜や果物(トマト・スイカ・リンゴ・トウキビ)など、すべて甘いものが良いもののように言われ、且つ好まれる時代だからこそ、『苦い味』も子供に教えておくことも必要と思います。

漢方好きの学生さん

から梅雨と思っていたら、全く逆転して大雨! 水が確保できたのは良かったでしょうが、被害にあわれた方には、お見舞い申し上げます。

  

さて、京都は観光の都市であるとともに学生の街でもあります。当店にも学生さんが相談に来られますが、中でも京都大学の方が比較的多いようです。

  

皆さん共通して勉強家で、ネットや関連書籍で調べ、漢方薬を指定して買われたり、複数の薬をバランスよく使われたりしています。また、煎じ薬を使われる方もありますし、勉強のためだけに来店する方もおられます。そして自分で考え、自分の身体で試して、結果を出すということをされています。

  

若い方に漢方を正しく知ってもらうことは、我々の仕事としてうれしく思います。