目の乾燥感

眼の乾燥のため、まばたきを頻繁にする、ヒリヒリする、涙が出ないなどの相談がよくあります。病的なものはシェーグレン症候群などがありますが、単なるドライアイの方も多いようです。年代は中年女性から若い男性まで幅広く発症します。

漢方ではファーストチョイスに麦門冬湯が使われます。この薬は滋潤剤といって、潤いを増す働きで、対処療法としては良いのですが、その症状を生んでいる根源を改善しないと、根本治療(本治といいます)になりません。

発症の原因は、ストレス、血液不足、血の流れなどがあり、それぞれに異なる漢方薬を用います。
よく、乾燥⇒麦門冬湯として本に紹介されていますが、その原因と体質判断をして根本的に治しておくことが必要です。

明日は症例を書きます。

目の痛み

眼科で検査を受けても特に病気でないのに、目の奥が痛い方は多くあります。

20歳男性、大学の受験を目指して勉強しているが、最近目の乾燥がひどく、目の奥が痛い、耳の後ろから後頭部にかけて頭痛がある、朝夕は手が痺れる時があるなどの症状で相談に来られました。

これらはストレスによるものと思われ、漢方では「気滞血お」といって、気分の欝滞が血の流れを悪くしている状態と考えました。

そこで漢方薬は止痛作用の【清上蠲痛湯】と目の症状に【枸菊地黄丸】を使っていただきました。ストレス源は当分無くならないので、完全な解消は難しいですが、1ヶ月位で少し改善すると思われます。

まぶたが腫れる!

五月の爽やかな気候も終わり、今日も暑いのですがなんとなくジメジメして気持ち悪い京都です。梅雨に入ると体まで湿気が及び、むくみ等が出やすくなります。

漢方で、まぶたが腫れる原因としては2つ。一つは熱が伴なう炎症状態で、このときは明らかに赤くなったり、目が充血したりします。もう一つは水分過多でむくみの状態です。飲み過ぎたあくる朝、まぶたが腫れて重い!というのも同じで、、日常的に腫れるのは体質改善が必要です。

53歳女性、いつもまぶたが腫れて気になる、足もむくむ、尿の出が良くない、花粉症の時期は鼻水とともに腫れもひどい、などで相談に来店されました。この方の場合は<五苓散>を短期的に使っていただき、その後体質改善のため<防已黄耆湯>に変更し継続中。まぶたのむくみも身体のむくみも減少し、すっきりしたと喜ばれています。