更年期の症状には漢方!

50歳の女性Kさんは最近肩こりがひどく、のぼせやホットフラッシュも出始めたので相談に来られました。

Kさんは以前からお越しいただいていて漢方には親しんでおられたので、更年期に用いる<逍遥丸>と活血作用の<桂枝茯苓丸>をお使いいただきました。そして1ヵ月後、それらの症状はかなり改善し、楽になったと報告をいただきました。

漢方薬をお使いの方は、その効果を良く知っておられるので、すぐにお使いいただけるのですが、知らない方で困っておられる方もあると思われます。漢方の良さを知っていただきたいものです。

ホルモンのいたずら 2

昨日に続いて、ホルモンアンバランスによって、イライラや肩こり、神経質になるケースがあります。

39歳の女性Kさん、急に気分が不安定になり、イライラし、目が充血、顔がのぼせ、肩が強くこって・・・つらい症状をいろいろと訴えられました。Kさんは2年前にも同様の症状で相談にこられ、3ヶ月程度で改善したことがあり、そのときの経過が記録にあるため状況はよく理解できました。

原因はホルモンアンバランスによるもので、年齢は若いのですが、更年期の症状に似ていました。そこで血の道症に使う<加味逍遥散>などを使っていただき、今回は半月で改善の兆しが出てきました。

一度お越しになった方は記録を残していますので、対応も的確にでき、改善もはやくなります。

気の病

漢方では、気が上に昇ることを上昇とは言わず上衝と言います。まさに衝きあがるようになるようです。

それを西洋医学的には適切な病名がなく、原因不明であるためにあちこちで診療を受けられるケースがあります。

40歳Mさん、疲れたり何か行動をしようと考えると、急に上半身が緊張し、胸が痛くなり心臓病かと思うほどとのことでした。当然、精密検査は受けられましたが、特に異常は認められず医師も安定剤しかないように言われたようです。これは一種の自律神経失調で、何か大きなストレスがかかったときや、更年期の女性に時々見られます。

また古くからは奔豚病という、下腹部から急激に何かがつきあがって、動悸やめまいがするというような気の上衝の病に対する病名もあります。

このような症状に使う漢方薬は平肝作用の<抑肝散>や、気逆を軽減する<苓桂味甘湯>などいくつかがありますが、長期の症状ですので改善には時間を要します。

胸苦しくて不安!

先日書いた「胸がつまる」と同様の話ですが、急な出来事によるストレスから一過性の心筋梗塞状態になるケースは多いようです。その後、突然に再発しないかという不安から、神経症に進展していく方もあります。早い時点で、ストレスによるものだと充分理解できればいいのですが、心臓疾患として投薬されるために、患者は心臓病と捉えられるようです。

53歳女性、4年前に急な出来事が発生し、急性心筋梗塞に。その後、更年期症状も合わさって不安感が強くなり、外出もままならず、つらい日々を過ごされていました。当店に来店されて相談の結果、息切れや動悸に使う<救心感応丸気>や<エゾウコギ含有健康食品S>をお使いいただきました。

最初は何の変化もなく不安に思ったとのことですが、1週間後から頭の周りのモヤモヤがとれて晴れた気分になり、2週間でかなり改善していました。このような更年期と重なるときは症状も複雑になりますが、常用薬と頓服薬を組み合わせることでうまく対応できます。