病気を “つくりだす” 現代社会 (2/2)

今抱えている身体の症状や、心(精神)の不調に、体質以外に、あるいはその体質さえもつくりだしている根本的な原因が存在していることに、本人が気づいている場合は、すぐにではなくても徐々にその原因に切り込み、少しずつ解決していけるように働きかける、あるいはすでに解決が難しいと判断した場合には、思い切って環境や習慣そのものを変えてしまうなど、いくらでも対処の仕様があります。

 

しかし、最も危険なのは、その根本的な原因が存在していることにそもそも気がついていない、あるいは本当は気がついていたとしても見て見ぬふりをしている場合です。

こういったケースでは、ご本人自身が渦中にいるため、一時的に視野狭窄の状態に陥ってしまっており、表面的な事象(身体に現れる症状)の解決ばかりに気が向いてしまい、根本的な原因(その症状をつくりだしている真の原因)にアプローチしようとしなくなります。

 

そういった場合、漢方で症状を改善しようとしても、うまくいかないケースが多々あります。

 

なぜならば、そもそも漢方とは、

「自然と共に生きる知恵」
「大自然のエネルギー・パワーをうまく身体に取り込んで活かす方法」

ですので、自然環境と身体のバランス、そして身体の中のバランスをとることがその極意なのです。

 

つまり、真の原因がご本人の体質にある場合はその体質を改善するためのお手伝いをさせて頂きますし、あるいはその体質すらもつくりだしているような、その人を取り巻く環境や習慣に真の原因があるのであれば、その根本原因を取り除くお手伝いをすることこそが、東洋医学の核となる考え方なのです。

 

いつも表面的な事象(身体に現れる症状)を解決することだけが、東洋医学の方法ではありません。 

 

ちょっと想像してみてください

・もし自分が終戦直後の日本に生まれていたら同じ悩みを抱えていただろうか

・もし自分が発展途上国に生まれていたら同じ悩みを抱えていただろうか

・もし自分が今と違う仕事をしていたら同じ悩みを抱えていただろうか

・もし自分が周囲の人達と今と違う関わり方をしていたら同じ悩みを抱えていただろうか

・もし自分が運動する習慣を持っていたならば、今と同じ悩みを抱えていただろうか 

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その他の条件は全て同じでも、環境や食生活、習慣が全く変われば、その”病気”はやがて嘘のように消えてしまう、ということがあります。

それは何も不思議なことではなく、それこそが人間が自然の中で生きている、人間は自然の一部である、という確たる証なのです。

 

漢方薬は、魔法の薬ではなく、その人が本来持っている生きる力を引き出し、強めていくためのお手伝いをするものなのです。

投 稿 : 古村 匡崇

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