小児の喘息

小児の鼻炎や咳、喘息の相談は最近増えてきています。

5歳の男の子Fくんは鼻水、鼻閉が慢性的にあり、咳をしたとき嘔吐しやすいなどで相談を受けました。元々冷え症があり、トイレも近く、体質改善が必要な状態でしたので、子供によく用いられる<黄耆建中湯>を使っていただきました。

しばらくすると風邪も引かなくなり、咳や鼻水も改善し、食べ過ぎたときだけ喘息のような咳がでるという状況までになりました。

子供の体質改善はやはり胃腸からしっかりさせるという方法が、すべての症状に共通するようですし、この薬は安心して使えるスグレモノです。

耳鳴りと耳閉感

若い方の耳鳴りや耳閉感はほとんどがストレスに関連しています。このストレスを緩和し、気分を安定することで比較的短期間で改善します。

40歳の女性Tさん、2ヶ月前にブーとかボーというような音の耳鳴りが始まりました。また、耳に水が入っているような感じや、涙が出やすい状態がありました。体格はやや水太りの感じで、水毒がうかがわれますした。

Tさんの話ではこの時期にストレスがあり、それが原因と思われるとのことでしたので、貧血を改善する<帰脾湯>と、化痰・安神作用の<温胆湯>をお使いいただきました。そして3週間で改善の様子が見られ、耳鳴りも少なくなってきましたので、現在そのまま継続していただいています。

Tさんの場合は比較的早く相談に来られ、ストレス性であることも明らかでしたので、このまま改善するものと思われます。

アトピーは根気良く?

アトピーの症状は千差万別ですが、改善に要する期間もかなり個人差があります。早い方は2週間で改善し始めて驚くこともありました。
しかし、すべてがうまくいくわけでもなく、長期間漢方薬を続けておられる方もあります。

27歳の女性Mさんは小児アトピーでステロイドを使い始め、高校生の頃まで長い間使われましたが、治らないので思い切ってやめられました。その後春先は特に悪化し、顔や目の周囲、首周りが赤く熱感があり、痒みも夜になると酷くなる状態が続いていました。また関節部位にも発疹がでていました。

ご相談に来られて早速漢方薬を始められ、清熱通便作用の<清営顆粒>や、血熱改善の<温清飲>などをお使いいただきましたところ、赤みや痒みは軽減されて順調に改善していたのですが、昨年の春は再び悪化してしまいました。

そこで乾燥肌や舌の状態から考え直し、ほてりに使う<瀉火補腎丸>などの滋陰剤に変更したところ乾燥も改善され、今年の春は悪化することなく過ごされました。

まもなく2年を迎えようとしていますが、根気良く続けられた結果と思います。