減少する野菜の栄養

最近は野菜が年間を通して何でも手に入り、個々の野菜の旬がわからなくなってきました。いわんや子供たちは野菜がどのように育っているか知らないことも多いのではないでしょうか?

それよりも大切なことは、野菜の栄養が極度になくなっていることが「日本食品標準成分表」で明らかになっています。

例えば、ほうれん草に含まれるビタミンAは、昭和25年の「成分表」で100g中に8000 IU あったのが、平成12年の表では700 IU になり、8.8%まで減少しています。同様に鉄分は13mgが2mgまで減少しています。その他の野菜も同様に大幅に減っています。

その原因は、土壌の劣化や栽培しやすさを求めた品種改良など様々な要因がありますが、野菜がビタミンなどの栄養源でなくなり、甘みや旨みだけが重視されることに疑問を感じます。

いずれビタミンはサプリメントで充分という『不思議な世の中』になりそうです。

皆さんはこの現実をどう思われるのでしょうか?

暑いと発症するめまい

めまいの症例はたくさん書きましたが、少し変わったタイプのめまいを紹介します。

27歳の女性Wさん、回転性のめまいが時々起こると相談に来られました。

体質は色白で冷え症、肩こりがあり、緊張しやすく、デリケートで、回転性のめまいは半年に一度程度ですが、普段はクラッとするような感じで治まります。

また、疲れやすい、午後に多い、などをお聞きし<気虚>と<水湿>と捉え、半夏白朮天麻湯や釣藤散などを順次お使いいただきましたが、4ヶ月間変化が見られないままでした。

今までは、めまいは2週間~1ヶ月で改善するものと自信を持っていただけに困り果て、最初から考え直すことにしました。そして初期の頃から訴えられていた<暑いと調子が悪くなる>、<冷え症なのに身体が熱い>という言葉をヒントに清肝瀉火の<竜胆瀉肝湯>を使ったところ、ようやく改善傾向が見られました。

<竜胆瀉肝湯>は<肝火上炎>や<肝胆湿熱>などに使う漢方薬で、Wさんのようなタイプには適しないと思われるのですが、結果から見るとちょうどよかったようです。

表に出ないイライラやのぼせがあるのを聞き出せていなかったのか?と反省し、お客様を通じて学ぶことができました。

食品添加物 2

昨日の続きになりますが・・・、

先週のNHK「生活ほっとモーニング」でも食品添加物の話題が放映されていました。

それによると、食品安全委員会が健康影響の評価を行っていたり、動物実験のデータをもとに、長期間摂取、胎児への影響、2世代に渡る影響、発癌、アレルギーなどの影響を調べた上で、1日摂取許容量が定められているとのことでした。そして添加物は一概に「悪」とはいえないとのこと。

しかし、添加物は身体には異物であり、アレルギーの引き金になるとか、添加物によって商品をよく見せることにより売りやすくするとか、問題はあるように思います。

化学だけの安全性でなく、濃い味が普通の子供が増え、食物の本来の味を知らない人が増えてくるのは、背筋が寒くなる感じがします。

今日はちょっと愚痴ってみました。

食品添加物

先日、中国のウナギから薬品が検出されたとのニュースが流れましたが、中国だけでなく日本でも自分が知らない間に<許可された添加物>が含まれる食品をたくさん食べているのです。

このことを詳しく書いた本があり以前に読みましたが、それ以来気にしながら結局食べざるを得ない状況に追い込まれていることがわかりました。

書名:食品の裏側(安部司 著)   サブタイトル:知れば怖くて食べられない

そして昨日参加したある研修会で知ったことですが、米を煮る時に分解酵素の添加物を入れると、ふっくらと甘いご飯が炊け、寿司用に使われているとか・・・。まるで<古米>が<コシヒカリ>に変わる魔法の薬のようです。いままで普通米を上手に炊いているのだと思っていた自分が恥ずかしくなり・・・驚きでした。

消費者がうまい物を求め、それに応じて企業が添加物を考え出すという繰り返しのようでしかたないことかもしれませんが、何か忘れられていますね?。

野菜も土質の劣化や栽培方法の変化などで、昭和25年の頃の野菜に比べ、最近のものは栄養価が1/4以下になっています。

食の問題は健康被害も含め、今後さらに大きくなっていくと考えます。

様々な病名を調べる方法

毎日たくさんのご相談をお受けしますが、病院の診断名をお聞きすると実にたくさんの病名があります。

一般的なものはわかりますが、表現方法が変わったものや、日本語から英語表現になったもの、遺伝子に係わる新しい疾患など、どんどん増えてきます。この時、正しい知識を得るため、ネットで調べるのはもちろんですが、私はよく<メルクマニュアル>を使います。  http://mmh.banyu.co.jp/mmhe2j/index.html 

この情報は、米国のメルク社がつくり、日本では万有製薬が提供するもので、世界で最も信頼できる医学情報です。先日もソトス症候群(先端巨大症)のお問い合わせがありましたが、正確に状態を知り、病理、病機を知ることで、漢方としての捉え方ができ、適切な処方が考えられます。

ネットでの情報は玉石混淆で、正しいものばかりではありませんので、注意をして活用しています。