難治性の湿疹 

皮膚病はほとんどが原因不明で、皮膚科にかかって湿疹と診断され、抗アレルギー剤や抗菌剤、軟膏などを処方されるケースがほとんどです。そして改善が見られないとき漢方を求めてこられます。

先日22歳の学生さんの例を書きましたが、その後順調に経過し、再発は見られません。
そこで、再び国家試験にチャレンジしたいが、またストレスによって湿疹が発症しないか心配で、本格的な勉強に踏み切れないとのことでした。

国家試験などは若い間しかできないハードな勉強ですので、思い切って再度取り組んでみることをお勧めしました。そのためにはストレスが直接身体に影響しないよう、疎肝剤や、リラックスハーブティなど、漢方ではいくつも対応する方法があることを説明しました。

結果はこちらも苦労することになるのかもしれませんが、若者の意欲を伸ばしてあげたい気持ちでいっぱいの結論でした。

男性のめまい・ふらつき

めまいやふらつきは圧倒的に女性に多いのですが、男性では水分摂取過剰の方に多く見られます。

Tさんは不安症で抗うつ剤など西洋薬を服用されていて口渇があり、よく水を飲んでおられました。また運動も少ないためか中性脂肪も高めで、医師からは血液が粘らないようにしっかり水を飲んでくださいと言われていました。そこで毎日1リットルのボトルで飲んでおられたところ、最近フラツキが多くなり、相談にこられました。

これは明らかに<水毒>によるもので、<五苓散>などで口渇を軽減し、水はけを良くすることで改善してきました。

西洋医学では水分を多く摂るように言われますが、個人差があり水毒体質の方は控えることが大切です。西洋医学では個人の適正量を指導することはありませんが、漢方では舌診によって水分適正量を判断できるのが特徴です。

胸がモヤモヤ

といっても恋煩いではありません。

66歳の女性Oさん、咽から胸にかけてなにかモヤモヤして圧迫感もあるので、病院で胃の検査、心電図、X線検査などを受けられたのですが何も見つかりませんでした。それでも何かおかしいので,、医師に薬はないか聞くと、病気ではないので薬は出せないと言われて、漢方相談にこられました。

これだけ検査をされて何も問題ないなら<気滞痰凝>しかないと考え<半夏厚朴湯>をお使いいただきました。1週間後お電話いただき、『ほとんど症状が気にならなくなったが、いったいこの薬は何の薬ですか?』と聞いてこられました。原因はストレスに関係していることを説明すると納得していただきました。

西洋医学では治療法がなく、漢方では容易に改善する症状のひとつです。