高血圧人口は、成人の3割、50歳以上では5割以上の方が高血圧と言われます。
その多くの方が降圧剤を服用されていますが、季節によってもかなり変動します。
45歳のHさん、昨年秋ごろから血圧が上昇し、最高血圧が150を超える日もあったので病院の降圧剤を服用し始めました。
その後血圧は130程度に治まっていたのですが、先月頃から降圧剤を飲んでいるにもかかわらず最低血圧が高くなりはじめ100を超える時もありました。
肩がこったり、のぼせのような症状が出始めたので、相談を受けました。
詳しくお伺いした結果、<肝陽上亢=肝の陽気が上に昇る>によるものと考え、釣藤散をお使いいただき、その後血圧は落ち着いてきました。
血圧の変動は季節の変化により大きく影響を受けます。
春や秋の高血圧は、季節の変わり目で気温や気圧の変動が大きいため、それが自律神経に及ぶことで血圧が不安定になります。
特に春は陽気が増すために<肝陽上亢>により最低血圧が上昇しやすくなります。この時は釣藤散などを使います。
また、春先は生活環境の変化に伴うストレスが原因となるケースも多く、この場合は疎肝剤・柴胡剤を使う事もあります。
夏の高血圧は、発汗と脱水による血液濃縮などで高くなりやすく、この時は補気補陰剤などを使います。
冬の高血圧は寒さによる血管収縮が影響しやすく、血管拡張や血流改善のための活血薬を使います。
漢方の考え方では、季節に合った対応方法が基本になり、これらは降圧剤と併用できることも特徴です。
漢方では血圧のコントロール目的以外に、それに伴う合併症の動脈硬化や梗塞、心臓病、腎臓病、などの予防に様々な漢方薬を使います。

春の始まり・万作の花
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