「逆流性食道炎の症状と漢方薬」
逆流性食道炎とは
逆流性食道炎は、胃の消化物や胃酸が食道に逆流することにより、食道に炎症を起こす病気です。
症状は、胸焼け、ゲップ、嘔吐、喉の違和感や痞え、声がれなどが多く見られます。
原因は、食道と胃の境の噴門部にある括約筋の機能が低下して、胃酸が逆流するためです。
あるいは食道の蠕動運動が低下して起きる場合もあります。
その他にも、食べ過ぎ、加齢による機能低下や薬の副作用による場合もあります。
逆流性食道炎の中医学的考え方
漢方では食道の筋肉機能低下は「脾胃の運化機能失調」と捉え、その原因によって対応が異なります。
1.飲食の不摂生や、脂質やタンパクの摂りすぎは、脾胃の損傷を生じ、胃の和降作用が低下するために起きます。この場合は、胃の働きを強め、和降作用のある健胃薬を用います。
2.イライラ、怒り、ストレスなどによって、肝気が鬱滞する場合は、肝気横逆によって胃腸障害や逆流が生じます。また胸脇の張痛や膨満感、げっぷを伴うこともあります。
この場合は、肝気を抑えるものや、気の巡りをよくする疎肝剤を用います。
3.胃酸が逆流して胸焼けや咽の違和感が出る場合もあります。
この場合は、理気降逆・化痰作用の薬を用います。
逆流性食道炎の漢方処方例
香砂六君子湯 半夏瀉心湯 半夏厚朴湯 小柴胡湯 柴胡疎肝湯 など
※体質により漢方薬は異なりますので、ご相談ください。
逆流性食道炎の症例
- 胃の違和感と逆流性食道炎 https://www.kanpou.info/blog/ichizen/2018/01/post-3270.html
- 逆流性食道炎 https://www.kanpou.info/blog/ichizen/2012/11/post-1108.html
- 神経性胃痛 https://www.kanpou.info/blog/ichizen/2012/11/post-1108.html
※その他にもたくさんのケーススタディがありますので、ブログ内で検索してみてください。