「後鼻漏の漢方」

■後鼻漏は副鼻腔炎、上咽頭炎、慢性鼻炎などに伴って起きる、鼻水が咽に降りてくる症状で、サラサラした鼻水の場合はあまり気になりませんが、粘性の鼻汁の場合や鼻づまりを伴うときは気になります。
後鼻漏の原因は、鼻粘膜の分泌細胞の増殖や機能亢進によるものが多く、鼻をかんでも出てこず、鼻汁が上咽頭にたまっている状態や鼻茸ができている場合もあります。
経験的には中年の女性に多く見られます。

■漢方では
後鼻漏は繰り返すことが多くみられ、その原因は外部の刺激に強く反応する粘膜の過敏さや、胃腸が弱いために防衛力が弱いという体質が関連しています。
また、一度後鼻漏になると、上咽頭が知覚過敏になり、少しの外部刺激で再発することもあります。

1,粘りがある黄色い鼻水や、のどにへばりついている症状が多い時は、清熱解毒・通竅の薬を用います。
2,鼻閉が強く、頭痛を伴うような場合は、通竅・解表薬を用います。
3,鼻汁が多く、胃腸機能が弱い方は、水分が滞留して鼻腔が肥厚しやすくなり、鼻閉が伴います。この場合は胃腸機能を高める、健胃薬を用います。
4,花粉症やアレルギーがある方は皮膚粘膜の防衛力や免疫を高める、補気薬を用います。
5,この他にストレスが関連して起きることもあり、この場合は疎肝薬などを併用します。

※鼻炎のページも参照ください
https://www.kanpou.info/o/bien.html

■後鼻漏によく使われる漢方薬

辛夷清肺湯 葛根湯加辛夷川きゅう 荊芥連翹湯 鼻淵丸
麻黄附子細辛湯 衛益顆粒 など

※体質により漢方薬は異なりますので、ご相談ください。

■後鼻漏の症例

※その他にもたくさんのケーススタディがありますので、ブログ内で検索してみてください。

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