「飛蚊症」

飛蚊症飛蚊症は、黒い虫のようなもの、雲のような模様、糸くずのようなものが見える症状です。
原因は、眼の疲労などの生理的なものと、網膜剥離のような病気が関連している場合があります。
まずは生理的なものか病的なものかを判断する必要があります。

生理的な原因での飛蚊症は、漢方で様々な対応が可能です。
発症のきっかけ、原因を捉え、それぞれに対応する漢方薬を使います。

目の酷使による飛蚊症

スマホやパソコンなどで目を酷使し、眼性疲労を起こしている場合は、点状の影が見えるケースが多くみられます。
この場合は眼を休めつつ、眼の働きをコントロールしている「肝腎」の働きを助ける補肝腎薬を用います。

ストレス、自律神経失調

ストレスや精神的なことが引き金になる場合は、雲状や糸状の影が見えることが多く、眼の乾燥感や異物感が出やすくなります。
この場合は、気血を補う薬や、気血の巡りをよくする疎肝理気薬を用います。

胃腸機能の低下

胃腸機能が低下すると、水分の代謝機能が低下し、痰湿が滞留することで眼の機能が低下し、
点状や雲状の影が見えます。
この場合は胃腸機能を高める健脾・健胃薬や、肝血を増やす補血薬を用います。

外傷

目にボールが当たるなどの外傷が原因の場合は、体質判断によって、眼の機能を高めるものを選びます。

その他の漢方処方例

杞菊地黄丸 滋腎明目湯 洗肝明目湯 補中益気湯
健康食品では「晴明丹」 民間薬では「目薬の木」など多数

※体質により漢方薬は異なりますので、ご相談ください。

飛蚊症の症例

錠剤葛根湯飛蚊症の多くは、他の疾患に関連して起きるもの以外の、生理的飛蚊症と言われるものです。

この飛蚊症の原因は、眼の硝子体の成分の変化によって部分的な濁りが発生し、視野の中で黒い点のように見えるのです。また、加齢とともに硝子体が萎縮して、硝子体の後ろが網膜から剥がれて黒い点のように見えることもあります。

眼科では、『加齢などの生理的変化によるものですから心配いりません』と言われるのですが、毎日のことなので気にせずにはいられません。

漢方では、飛蚊症の状態、例えば点状、紐状、雲状などの形と、発症のきっかけ、その方の体質などによって、様々な対応方法があります。

54歳のHさん、突然に飛蚊症を発症し眼科に行かれたのですが、生理的なもので改善は難しいとの診断で、漢方で良くならないかと相談に来られました。

詳しくお聞きすると、パソコンで目の酷使をしていた、仕事に関係したストレスが強かった、人間関係で神経を使っていた、精神的に少し不安定だった、とのことでした。飛蚊症の形は糸くずや雲状が多く、ストレス性の飛蚊症と思われました。

そこで漢方薬は、<枸菊地黄丸>や<温胆湯>などをお使いいただきました。

その後1週間で飛蚊症があまり気にならなくなり、前はクッキリと見えていた影が、全体に薄くなって来ました。

まだ少し時間がかかるかと思いますが、年齢や状況からは完治するものと思われます。

※その他にもたくさんのケーススタディがありますので、ブログ内で検索してみてください。

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