「頭痛の症状と漢方薬」

慢性的な頭痛や突発的な頭痛にお悩みの方は、世界統計によると人口の約50%いるといわれています。
さらに、近年片頭痛・慢性頭痛にに悩む人口は増加傾向にあり、当店でもご相談の数は多いです。
頭痛には漢方薬の適応するものもあります。こちらでは症例とともに対処についてご紹介いたします。

頭痛の種類

頭痛頭痛には、原因となる疾患がない慢性頭痛と、他の疾患が原因となっている二次性頭痛、例えば神経痛、副鼻腔炎、自律神経失調や、脳疾患が原因の頭痛があります。
慢性頭痛には、緊張性頭痛、片頭痛、群発頭痛などがよく知られています。
西洋医学では、頭痛薬もたくさんの種類があり、即効性がありますが、鎮痛薬の常用は頭痛の慢性化を招く場合もあります。

頭痛の原因と対処

頭痛には外的要因で生じるもの、例えば気圧や湿度に影響される頭痛と、体質などの内的要因から生じるタイプがあります。
また、頭痛の部位や発症したきっかけと体質を捉えることで、よく改善します。
特に、子供の頭痛は、漢方薬が短期で効果を現します。

頭痛の種類と中医学的対処法

緊張性頭痛

後頭部を中心に両側が痛み、時にはベルトで締めつけられているような痛みもあります。
また首や肩のこりをともなうことが多くみられます。
肩こりを改善する解表薬や、血流をよくする活血薬、筋肉を緩める平肝薬などを用います。

片頭痛

片側に生じ、ズキンズキンとする拍動性を伴います。
痛みは強く、寝こんだり、吐き気がしたり、光が耐えられないこともあります。
多くは冷えが関連していて、厥陰の寒気上逆を下降するよう裏を温める散寒薬を用います。
また、ストレスが関連している場合には、ストレスを発散させ軽減する疎肝薬も用います。

群発頭痛

眼周囲から前頭部、側頭部にかけての激しい頭痛で、夜間や睡眠中におこりやすく、 眼の充血や鼻閉などを伴うことが多いです。
冷えが関連している場合は散寒薬を用いますが、のぼせや気滞が関連している場合は頭風薬を用います。
またストレスが強い場合は清肝瀉火、疎肝薬なども用います。

寒冷頭痛

寒い風にあたると血管の収縮で血流が悪化するため、主に前頭部の頭痛が生じます。
この場合は疏風散寒薬の冷えを取り除く薬を用います。

湿気や気圧変化で起きる頭痛

体質的に水分が滞留しやすく、それが湿度や気圧によって影響を受けるために生じます。
梅雨時期や台風時期に症状が多くなるので、日頃からの体質改善が必要になります。
主に、化痰・熄風。利水薬を用います。

子供の頭痛

風邪や他の疾患がないのに、朝方に前頭部が痛む症状が小学生などに多く見られます。
原因は登校時の無意識の緊張やストレスかと思われます。
これには疎肝薬で即効性があります。

その他の漢方処方例

釣藤散 竜胆瀉肝湯 五苓散 半夏白朮天麻湯 
抑肝散 呉茱萸湯 川芎茶調散 清上蠲痛湯 など多数

※体質により漢方薬は異なりますので、ご相談ください。

頭痛のケーススタディ

慢性頭痛

錠剤葛根湯誰もが経験する頭痛。軽い痛みから激しい痛みまで様々ですが、いずれも辛さと不安がよぎります。 しばらく経過を見てよいものか、緊急を要するものか、判断が難しいものです。
頭痛には、くも膜下出血や脳血管障害で早期の外科的処置を必要とするものと、検査を受けても異常がないのにいつまでも続く慢性頭痛とがあります。 よく見られる慢性頭痛には緊張性頭痛と片頭痛があります。緊張性頭痛は筋肉の緊張や血管の収縮によるもので、後頭部やこめかみなどが重く痛み、頭が鉄の輪で締め付けられるような症状があります。このような時は首筋や肩の緊張をほぐすと良いです。漢方では葛根湯や釣藤散を用います。

片頭痛は頭の片側、特にこめかみのあたりがズキンズキンと痛み、吐き気を伴ったり、目の前に光がちらつくなどの症状があります。これは、側頭部の動脈が異常に拡張して起こるもので、このような時は、血管を収縮させる方法をとります。漢方では、血管運動に対して弛緩と収縮の両方の作用があります。川きゅう茶調散が有名です。

以前、頭にお釜をかぶったような重い痛みが数日続いたことがありました。そこで竜胆瀉肝湯という薬を飲むと1日も経たないうちに頭痛は取れ、我ながら漢方の効き目に驚いたことがあります。

民間薬ではイチョウ葉が使われますが、出血性の頭痛には悪化する要因となります。
健康食品も使い方に注意が必要です。

※その他にもたくさんのケーススタディがありますので、ブログ内で検索してみてください。

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