「ガンの症状と漢方薬」

ガンの病院治療には、主に外科手術、化学療法、放射線療法、免疫療法などがあります。当店にも様々な状況で、がん治療中の方が来店されます。

漢方は、基本的には現代医学との併用で、ガン細胞が住み難い体の環境づくりや自己免疫を高めることが中心です。中医学では「扶正(生きる力をつけ)去邪(体に悪い影響を与えるものを取り除く)」を基本としています。

漢方処方例

十全大補湯  補中益気湯  シベリア霊芝  タヒボ  瑞芝

※体質により漢方薬は異なりますので、ご相談ください。

希望ある人生

73才のAさんは、41才の時に慢性肝炎と診断され、58才で肝硬変、64才で肝がんとなり、今日なお、がん細胞とともに生きている患者さんです。最初に肝炎と診断された時、『あなたの治療は漢方薬しかない、一生飲み続けなさい』という医師の忠告を受けて、ただひたすら三十数年間漢方薬を飲み続け、西洋医学との併用で、今日日常生活を支障なく過ごしています。

漢方薬は『肺がんへの移行を遅らせ、抗がん剤治療の副作用を軽減し、がん細胞と共存して生活できる』という特徴を端的に表している例です。

私の漢方人生は、Aさんの半生が支えであり、師であると言っても過言ではありません。

白花蛇舌草(びゃっかじゃぜつそう)AさんはC型肝炎と診断されたときから将来ガンに移行することを予想し、肝硬変の予防として、生薬の柴胡や五味子などで肝細胞を保護しながら免疫を高め、牡丹皮や桃仁などを使用して血液循環を改善し、炎症を抑え、さらに全身の機能向上を図る煎じ薬を用いました。ガンに移行した現在は生きる力をつけることを柱とし、ガン細胞の増殖を抑えるといわれる十全大補湯や漢方の抗がん生薬といわれる半枝連、白花蛇舌草、梅寄生などを組み合わせています。

Aさんには、いつも希望を持って悔いのない人生を送ってもらいたいと願っています。

漢方薬の基本は、『扶正去邪』

以前、日本癌治療学会総会で、初めて癌治療と漢方薬の役割について専門家の間で真剣に論議されました。以来その効果が広く認められるようになり、漢方薬の併用を求めて来られる方が増えてきました。

漢方薬の基本は、『扶正去邪』つまり生気(生きる力、病気と闘う力)を助け、害になる邪を排除することにあり、病気に対する守りと攻めを同時に考えていくことです。

ガンに対する漢方治療は、ガン細胞の自然退縮をめざすとともに、ガン患者の全身状態を改善する治療法です。例えば、十全大補湯や補中益気湯などには、マクロファージやインターロイキンの生成を高め、免疫力をつける作用があり、またガン細胞の増殖を強く阻害して壊死させるTNFの生成を高めることが確かめられています。また人参湯には、ガン細胞の膜を硬くして増殖のスピードを遅らせる作用が認められています。

さらに漢方薬を服用していますと、手術後の回復が早い、抗ガン剤による吐き気、食欲の低下、白血球減少などの副作用が軽減する、放射線療法による血便や血尿などの障害が軽減され、さらに抗がん剤の効果が高められることなどが、多くの臨床医によって確かめられています。結果的には現代医学と漢方の併用で、クオリティ・オブ・ライフ(生活の質)を高めて、病気と共存しそれを克服していく一つの有力な方法となっていくと考えます。

※その他にもたくさんのケーススタディがありますので、ブログ内で検索してみてください。

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