「アトピーの症状と漢方薬」

アトピーアトピー性皮膚炎は原因不明、治療が困難または必ずしも完治することがない、などと言われています。アトピー患者の方々は症状が長期化すると精神的ダメージもうけていることでしょう。現代医学では、ステロイド外用剤、保湿剤などを中心に様々な治療が試みられています。ただ、ステロイド療法は専門ドクターの指導のもとでも副作用がでたり、体に合わなかったりすることがあるそうです。

アトピーの中医学的考え方

漢方は炎症を軽減し、乾燥を防ぎ、代謝を高めて肌を再生する力をつけますが、食習慣の見直しやストレスの軽減、胃腸を整えることなど、生活全般の改善も必要です。漢方生薬配合の軟膏や入浴剤によってスキンケアも行います。アトピーは特に気長な治療が大切です。

アトピーの漢方処方例

熱盛タイプ 赤みが強い 清営顆粒、黄連解毒湯、温清飲、荊芥連翹湯、三物黄ごん湯、梔子柏皮湯
湿熱タイプ ジュクジュク 瀉火利湿顆粒、黄連解毒湯、荊芥連翹湯
消風散、治頭瘡一方、越婢加朮湯、五行草茶
乾燥タイプ カサカサ 婦宝当帰膠、当帰飲子、四物湯、温経湯、六味地黄丸、八仙丸
お血タイプ 色素沈着 冠元顆粒、桂枝茯苓丸加薏苡仁

外用薬処方例

瑞花露クリーム・ローション サージクリーム ノンEクリーム・ローション
静スプレー サメミロンエース

※体質により漢方薬は異なりますので、ご相談ください。

アトピーの漢方処方例

体質改善と食養生

二歳のT・Nちゃん、「アトピー性皮膚炎」と診断されて来店されました。みると顔面特に頬、耳、アゴの部分が紅く、ジクジクした汁が出ていて、みるからに痒そうで痛々しいです。乳児期に発症し、小児科でステロイド入り軟膏をもらって塗ってきたそうです。しかし二年以上経っても状況は良くならず、ステロイドの副作用も心配になり漢方薬を勧められて来店されました。 まだ月齢も浅いため飲みやすい健康食品であるSOD(抗酸化食品)を中心に少量の漢方薬を併用、十日間服用ですっかり肌が綺麗になりました。それ以来時々アトピーが出るとSODを飲んでいたのですが、十歳になってから二~三年はアトピーがスッカリなりを潜めています。

Tちゃんのようなアトピー性皮膚炎は実に多いです。慢性的に繰り返し、ひどい痒みに悩まされたり、顔や首、手足の関節部位を中心に赤くブツブツ、カサカサになり、汁が出てくることもあります。家族性(遺伝性)があり、免疫タンパクIgEの数値が高いことが多いです。

モモノハ(桃葉)西洋医学の治療はステロイド剤や抗アレルギー剤など対症療法が主でありますが、漢方では体質を調整改善していく根本治療が狙いです。Tちゃんのような小児のアトピー性皮膚炎の場合は、内分泌、免疫、神経のバランスを取る「腎」と消化器や増血系などに関する「脾」のバランスを整え、漢方薬で体質を改善していくのです。また冷やすことは大敵です。冷たいジュースや甘い物など食生活の改善もアトピー性皮膚炎を克服する大切な要素です。

アトピー症状が劇的に改善!

アトピーで相談にこられた29歳の女性Oさん、小児の頃よりアトピーで、手や顔に紅斑が発症し、乾燥時期や暑いところでは悪化していました。

そこで3年間、専門の医院にかかって<煎じ薬>を飲んでおられたのですが、良くなったり悪くなったりで、あまり改善傾向がみられず当店に来られました。

体質は、<気血両虚>ですが、現在は赤みが強く、またのぼせもあり、便秘傾向もあって<血熱>が少しあると思われました。そこで血熱を去り、便通をよくする<清営顆粒>、清熱補血のために<温清飲>、そして肺腎を補い、のぼせをとる<滋陰降火湯>を少量で合わせ、服用していただきました。外用には<瑞花露>を併用しました。

瑞花露(すいかろ)2週間後の先日来店され、1週間目ですごく効いてよくなってきたとの事。周りの方が『どうしてそんなに変わったの!』というほど、赤みが消え、痒みもほとんど無くなり、楽になったとの事でした。

いままでたくさんのアトピーの方を見ていますが、こんなに早く改善した例は初めてで、Oさんと共に大喜び!でした。当然のことですが、他の薬や漢方薬は一切使わず、今回の3種類だけの結果です。ピッタリ合うときは、このようになるということを学んだ症例です。

ブログ: 漢方で1日1善「アトピーより抜粋」

※その他にもたくさんのケーススタディがありますので、ブログ内で検索してみてください。

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