「海外研修報告」

海外研修18 : チベット 生薬研修報告

2010年8月14日から、中国チベット自治区と青海省へ生薬研修に行きました。

チベットや青海省は昔から冬虫夏草の産地として知られたところで、あいにく時間がなくて、冬虫夏草の採取には行けませんでしたが、街には冬虫夏草を売る店がたくさんありました 。

また、錠剤やカプセルタイプの商品も多々あり、さすがに産地を感じさせます。
でも価格を見てビックリ!
1グラム120元~180元、日本円では1700円~2500円、以前から当店で取り扱っていた100g入りだと17万円以上になります!
驚きの価格に、写真を撮るのも忘れてしまいました。乱獲で減っているのでしょうか?

もうひとつの有名な生薬に<蔵紅花>があります。紅花というと山形県などで採れるベニバナは菊花の植物ですが、<蔵紅花>はアヤメ科の植物の<サフラン>のこと。
薬効が強く、血流を良くするとともに、消炎・抗菌作用もあり、婦人の血の道症や喘息に使われる高価な生薬です。

チベットでは、伝統のチベット医学に触れる機会がありました。
チベット医学は2000年以上の歴史があり、8世紀には有名な医学家・宇妥・云丹貢布らが集大成した<四部医典>がその基本となっています。
それがタンカと言われる掛け軸となって、絵画でわかりやすく説明されています。

また治療のほとんどは薬物によるもので、高山植物や動物・鉱物などが多く用いられますが、そのうちのひとつに<沙棘・サージ>があります。
沙棘は、グミ科の植物で、その果実や皮、種に豊富な生理活性物質が含まれていて、 抗酸化作用があり、老化防止や美容、粘膜修復、組織再生、免疫向上などに使われます。

沙棘・サージ高地のため酸素が少なく、身体を慣らすだけで時間がかかる場所で、充分な研修は出来ませんでしたが、自然がいっぱいのとても素敵な地域でした。

チベットで生薬研修

蔵紅花
蔵紅花

伝統のチベット医学

伝統のチベット医学

伝統のチベット医学

沙棘・サージ

沙棘・サージ
沙棘・サージ