当店実施の漢方セミナー
痛みと漢方
@ 痛みに対する西洋医学的アプローチ
@) 良く利用されるのが、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)
→ 痛みの原因物質の発生を抑えることで鎮痛作用を示します。
A) 癌性疼痛など激痛を抑える麻薬・非麻薬性鎮痛薬(オピオイド)
→ 痛みが中枢神経を伝わる部分をブロックすることで、強い鎮痛効果を示します。
A 漢方で見る「からだの痛み」
身体の痛みを主症状とする病症を、漢方では「痺証」といいます。
痺証とは、病邪が経絡を塞いで気血の運行に影響を及ぼし、関節、筋肉等の痛みやしびれ、重い、あるいは屈伸困難、変形などの症状が生じる疾患のことを言います。
発病のポイントは、『不通則痛:ふつうそくつう』=『通じなければ痛む』です!!
B からだの痛みの分類と治療
1) 風寒湿痺
(1) 行痺…痛みの場所が不定、遊走性の痛み
漢方処方 : 疎経活血湯(そけいかっけつとう)
(2) 痛痺…痛みが比較的強く場所が固定し、寒にあえば痛みが増すもの
漢方処方 : 桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)
(3) 着痺…関節がだるく、重く、水腫のもの
漢方処方 : よく苡仁湯(よくいにんとう)
2) 風湿熱痺…関節や皮膚が赤く腫れ、灼熱疼痛するもの
漢方処方 : 越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)
3) 痰お痺阻痺…病程が長引き、固定性の疼痛・屈伸不利があり、重だるく関節や皮膚が暗紫色のもの
漢方処方 : 桂枝茯苓丸合防已黄耆湯、桂枝茯苓丸合よく苡仁湯
4) 肝腎両虚痺…痺症が長引いて治らず、関節が曲げ難い、筋肉が痩せこける、四肢が冷えやすい
漢方処方 : 六味丸合疎経活血湯、八味丸合疎経活血湯
C 予防と養生
痺証発生の多くは、気候と生活環境に関係します。特に体外より人体を襲う病邪
(=六淫:風・寒・暑・湿・燥・火(熱))を防ぐことに注意を払います。寒冷地での居住や気候の変わり目などには、風寒湿邪の襲撃を防ぐため保温に注意します。
作業や運動で汗をかいたあと、風に当たって急に体を冷やすことは良くありません。汗をかいた後の下着の交換や住居・仕事場の清潔・除湿にも注意が必要です。
また長患いの方は、筋・骨・靭帯などを強化することが根本治療になります。そのためにも、栄養価のある消化しやすい飲食物を取り入れて病気回復に努めることが重要です。

