新聞掲載 症例別漢方コラム : 国際中医専門員 古村先生が、現在新聞に連載している漢方コラムのバックナンバーを集めました。症状や対処法についての詳しい解説も加筆しています。

生理不順(月経異常)

無月経月経過多月経過少稀発月経月経困難症など、ほとんどが「お血」=血の流れの滞りに関係しています。
漢方では冷えをなくし、血液を増やし、血流を良くすることにより、あらゆる症状を改善することができる得意分野です。比較的短期に改善します。


月経の周期には個人差がありますが、周期の乱れは機能性子宮出血無月経不妊症などの原因になることもあります。月経周期異常に対して西洋医学ではホルモン療法を用いますが、漢方では十数年前に周期療法が開発され、すでに婦人科の治療法の一つとして定着しています。

周期を28日とした場合、
(1) 月経が来る前の3日から月経5日目までの期間は、四物湯やきゅう帰血飲などの理気活血薬(気の巡りを良くし、血の流れを改善する)を用いて、月経の促進と子宮内膜の剥落を助け、次の月経がくる準備をします。

(2) 6日から10日目の月経後期は、月経中に失った気血を補い、剥がれた子宮内膜の修復を促進する婦宝当帰膠や八味丸などを併用します。

(3) 11日から14日目の期間は、排卵を迎える時期で、卵子の成熟と排卵を促進する、海馬補腎丸や右帰丸のような補腎薬(腎の働きを強め、ホルモン分泌をよくする)を重点的に用いるとともに、理気活血薬を少量併用します。

(4) 15日から24日目は、排卵後の黄体が発育成熟し、基礎体温高温期に移行する時期で、腎の働きと黄体の働きを助ける参茸補血丸などを使います。

この周期療法によって、無月経や不妊症、子宮出血に悩む多くの女性が救われました。またホルモン療法でうまくいかない人にも効果が期待できます。無理なダイエットや拒食症でも生理不順や無月経になりやすいものです。女性の健康バロメーターは月経がポイントであり、日頃から気をつけたいものです。



当コラム新聞掲載日:2001年3月


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