緑内障

「緑内障の症状と漢方薬」

■緑内障は、目から入ってきた情報を脳に伝達する視神経に障害が起こり、視野が狭くなる疾患です。
症状が進行すると失明する場合もあります。
原因は、眼の中の水(房水)が過剰になったり、排出が不調になるために、眼圧が上昇して視神経がダメージを受けることで発症します。
あるいは、元々視神経の抵抗力が弱いために起きる、正常眼圧緑内障も多く見られます。

■漢方では
房水のような水分(痰飲)の滞留を改善することや、眼の働きをつかさどる「肝」の機能低下を改善することで対応します。
これらの原因の除去と個々の体質により、漢方薬を選びます。

1,痰濁上擾タイプ房水の過剰や排出が不調なために眼圧が上がっている場合は、痰飲を軽減する、水分の代謝を良くする、利水薬を用います。
2,肝鬱気滞タイプストレスを受けやすい、緊張しやすい、神経質なタイプは肝陰を消耗するため、肝の機能失調を生じている場合は、肝陰を補う漢方薬を用います。
3,肝腎陰虚高齢者や、過労、生活の不摂生、慢性疾患などに伴う場合は、視神経の機能低下や眼球の弾力性の低下を起こします。この場合は肝と腎を補う、補肝腎薬を用います。

緑内障によく使われる漢方薬

杞菊地黄丸 柴胡加竜骨牡蛎湯  五苓散 牛車腎気丸 釣藤散 滋腎明目湯 苓桂朮甘湯 など

※体質により漢方薬は異なりますので、ご相談ください。

■緑内障の症例