「メニエールの症状と漢方薬」

■メニエール病は、回転性めまいが繰り返し起こり、変動のある低周波の難聴、耳鳴りを特徴とする病気です。
原因は、過労や睡眠不足、ストレス、悪天候などが引き金となり、聴覚などをつかさどっている内耳がむくむことによって起きます。
症状は、耳鳴り・難聴・耳閉感や回転性のめまいの場合は嘔吐を生じる場合があります。

なお、めまいには「メニエール病」以外に、「良性発作性頭位めまい症」や「前庭神経炎」などもありますが、漢方では病名で区分するのでなく、症状や発症原因から考えます。

■漢方では

1,回転性めまい

多くは朝起きた時に急に目が回る、天井が回転するように発症します。
この原因は、就寝中に内耳の水分代謝が悪くなり、滞留するためです。
特に疲れていたり、睡眠が良くない状態が続いた時に起きやすくなります。
急性期は水分代謝をよくする利水薬を使います。
すこし落ち着いてきたら、水分が滞留しやすい体質を改善する化痰薬を用います。

2,フワフワめまい

雲の上を歩いている感じや、足がしっかり地面につかない感覚、ふらつく感覚のめまいです。
この場合は水分の滞留だけでなく、上部が不安定な状態と捉え、化痰熄風薬を用います。

3,斜行を伴うめまいの場合

まっすぐ歩くつもりなのに斜めに歩いてしまう感覚のめまいです。
あるいは、周囲の景色が流れて、まるで電車に乗って外を眺めているような感覚もあります。
いずれも腎虚のために水分代謝が低下して、水分が滞留している状態です。
この場合は、身体を温めながら水分を代謝する、温陽利水薬を用います。

4,ストレスがきっかけとなった場合

身体的疲労と精神的疲労が重なっておきるめまいです。
時には、自律神経失調に伴って生じます。
この場合は、ストレスや身体疲労を軽減する疎肝理気活血薬や、元々の水分が滞留しやすい体質を改善する化痰・利水薬を用います。

※ めまいのページにも詳しく記載されていますのでご覧ください。
https://www.kanpou.info/o/memai_2.html

■めまいによく使われる漢方薬

沢瀉湯 五苓散 半夏白朮天麻湯 真武湯 苓桂朮甘湯
 苓桂甘棗湯 逍遥顆粒 など

※体質により漢方薬は異なりますので、ご相談ください。

■めまいの症例

※その他にもたくさんのケーススタディがありますので、ブログ内で検索してみてください。

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