「不妊の原因はなに?」

原因と漢方対処法

卵管周囲の癒着 : 卵管障害

腹部の開腹手術や腹膜炎、子宮内膜症などが原因で、卵管のまわりに癒着が起こります。精子が卵子にたどり着けないため、 自然妊娠することが非常に難しくなってきます。
癒着をはがす外科的手術も行われますが、癒着が強固な場合は体外受精となります。、プロラクチンを抑える西洋薬は副作用が強くてつらい思いをされています。 逆に乳汁分泌をきたす薬剤もあり、注意が必要です。

漢方的には卵管が詰まるのは「湿熱」「気滞」「お血」と考えています。周期療法の上に理気活血化おの薬で対応していきます。 女性側の不妊原因では多い病状で、よく来店されます。そして漢方薬で卵管の通りがよくなって妊娠される方が多く居られます。
・・・詳しい処方については、相談票フォームからお問い合わせください

体外受精しかないと言われたのに自然妊娠

34歳のM子さんは結婚して11年。これまで一度も妊娠したことがありません。仕事に追われるまま病院にも行かず、「もうすぐ35歳。 この年齢を過ぎると妊娠しづらくなると聞いたので、漢方を試してみようと思いました」と来店されました。

2年前に子宮筋腫を手術。子宮筋腫が見つかったときに、医師から「右卵管が詰まり気味、左卵管も軽度の癒着。 自然妊娠は無理なので、体外受精しかないでしょう」と説明を受けたそうです。 自然派志向のM子さんは体外受精に抵抗感があり、「2.3年漢方薬を続けてみて、ダメだったらあきらめよう」と心に決めていました。

M子さんの月経周期は25日、月経期間は7日間、基礎体温の低温期は36.5~36.6℃と高く波打つようにガタガタした波形。 排卵は14~16日目で高温期に上る幅も0・2℃と小さく、高温期は9日間と短いタイプでした。ストレスを強く感じる繊細な神経をお持ちのようで、顔色はやや蒼白く、 細身の体型。舌質は暗紅色で舌苔は少なく、月経血には血塊が混じり、月経痛もときどき軽く感じるといいます。子宮内膜症があり、子宮筋層内には2㎝の筋腫も。 月経前には下腹部痛があり、来潮を予想できるそうです。オリモノは3日間あり、排卵時の錦絲状のオリモノも見られます。 ちなみにご主人の精液検査はされていません。

M子さんの子宮筋腫、子宮内膜症、卵管の詰まり、これらを「お血」「湿濁」と捉え、周期療法に入りました。

5ヵ月後、妊娠したものの流産。子宮内膜が元の状態に戻ってから漢方薬を再び服用して、精神的にも回復されたであろう3ヵ月後、月経が遅れて妊娠が判明しました。 その後、胎児 の心音も確認されました。「漢方薬を信じてよかったです。体外受精しかないと断言した医師が『ふ~ん、よかったね。でも不思議だな~』 と話すのを聞きながら、内心『漢方を飲んで いたから』と思いました。とってもうれしかったです」と報告してくれました。 妊娠中も安胎薬を飲み、無事2800g の女児を出産され、喜びに満ちあふれているご家族。「小さな命よ。健やかに!」と願っています。

「卵管の詰まり」で自然妊娠が困難といわれていましたが、無事妊娠・出産できてよかったです。漢方では卵管が詰まる原因を、一般的に 「湿熱、お血、気滞」と捉えています。M子さんは子宮内膜症、子宮筋腫を併病していますので、病像も複雑ですが、 主に「理気活血・きょ濁」を基本に周期療法を試み、よい結果に結びつきました。 子宮内膜症による卵管閉塞や癒着がなくて幸いでした。

まずはお気軽にあなたのお悩みをお聞かせください。専門のスタッフが丁寧にお伺いいたします。

ご来店予約オンライン相談
古村滋子先生の小冊子のお申し込みメールマガジン登録