「不妊の原因はなに?」

原因と漢方対処法

早発卵巣不全/早発閉経(POF) : 排卵障害

40歳未満の卵巣性無月経で、通常より早く排卵が止まってしまう状態をいいます。卵巣早衰、早発閉経とも呼ばれます。 卵巣内の卵胞が枯渇してしまった状態と卵巣内に卵胞が存在する状態とに分類され、卵巣内に卵胞が見えない場合では 病院でも漢方でもほとんどの場合がお手上げ状態となります。卵巣内に卵胞が存在する場合は対処の余地があります。

原因は?

染色体異常、遺伝子異常、自己免疫疾患、癌の化学療法等が疑われていますが、多くの場合が原因不明です。

症状は?

無月経や月経不順となり、ホットフラッシュ(のぼせ)、やイライラ、倦怠感など更年期障害のような症状があります。 エストロゲン分泌が減って下垂体からの卵胞刺激ホルモンの分泌が過剰になり、本来更年期に起こるような症状が 若いうちに出てしまいます。本来分泌されるはずのホルモンが早くから減少することによ り、骨粗しょう症や心臓疾患のリスクも 高まりますのですぐに対処を開始することが望まれます。

対処は?

この症状は、妊娠することがかなり難しいとされ、対処も時間がかかるのが普通です。ホルモン補充療法や生活習慣の見直し、 適度な運動など根気強く続けてください。

漢方的には、「痰湿(水の流れが滞るタイプ)・お血(血の流れが滞るタイプ)」で気血や水分代謝が悪くなり、 卵巣にドロドロした脂膏や痰湿が溜まっている状態、と捉えます。それが原因で卵巣の機能を拒んでいると考え、 「痰湿」や「お血」を取り除く薬を使います。西洋医学でもPCOSは厄介な症状です。最近は PCOS の方が多くなっています。 当店ではPCOSの方の来店が多く、漢方薬で体質を改善し周期療法(周期調節法)で自然妊娠された方が多数おられます。 漢方薬は PCOS症状には相性がよさそうです。
・・・詳しい処方については、相談票フォームからお問い合わせください

36歳のKさん

初潮のころから月経は不順で、1年に2.3回あればよいほう。今回、病院で検査を受けた結果、月経周期3日目の FSHが120で、明らかに卵巣予備能が低下していることを示していました。 月経周期は不定期で遅れ気味で、基礎体温は低温相が続いています。あまり冷えを感じず、むしろほてりを感じるといいます。 ストレス、イライラが多く、貧血もあります。漢方で、「肝鬱気滞血お」と捉え、周期療法に入りました。 その後、気にしていた貧血も治り体調も気分もよくなって受けた血液検査でFSHは11まで下がり、 3周期を迎えたころ高温期が続き「生理がきません、高温期.. 日目です」とのお電話、妊娠でした。うれしさがこみ上げてきました。 結婚して9年目、月経不順から卵巣機能が低下して「卵巣が半分消えかかっている」とまで医師に言われたKさん。努力した甲斐があり、 3050g の女児を無事に出産。やさしい母親としてすごされていることがうれしいです。 FSHが高い人は多く見られますが、8以上になると卵巣の予備能が低下するとされています。 Kさんのように3桁の数値からの妊娠はまれなことだと思われます。

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