肝臓病
健康な人では肝臓全体の20%の機能しか使われず、肝硬変や肝炎などで少しくらい悪くなっていても症状が現れないため、沈黙の臓器と言われます。そのためGOTやGPTなど、肝機能データの異常が見つかったときには既に70%が悪化しています。
漢方薬は肝細胞の保護、抗炎症作用、ウイルスの活動抑制、肝血流の改善など、総合的な効果を有します。。西洋医学ではインターフェロン治療が主流ですが、漢方は副作用なく効果が期待できます。またよく知られる田七人参や、ウイルスを抑制する板藍根なども併用することで、顕著な効果が見られる場合もあります。
C型肝炎の相談が増えています。72歳のA子さんは40歳でC型肝炎、60歳で肝硬変、69歳で肝ガンになり、現在エタノール注入や放射線治療を受けています。C型肝炎と診断されてから、漢方薬(柴胡桂枝湯、桂枝茯苓丸など数種)を飲み続けています。A子さんのように経過していく例は多く、肝ガンの80%がC型肝炎から起こっているのです。
現代医学での治療は肝ガンの発生を抑えるため、ウイルスの増殖を抑え、排除するインターフェロン治療を行いますが、効果が一定せず、一時消失しても時が経つと再検出されることがあります。最近では抗インフルエンザウイルス薬が効果をあげているとの報告もありますが、まだ実験段階です。
漢方では肝細胞膜保護作用、抗炎症作用、免疫賦活作用のある薬を用いています。甘草に含まれるグリチルリチン、柴胡に含まれるサイコサポニンなどが有名で、代表的な薬に小柴胡湯や人参湯などがあります。
民間薬では前回も紹介した、最近話題のウコンや田七人参があります。田七人参は肝細胞の再生や肝臓の血液循環促進作用があります。ウコンはカレーの黄色色素であるクルクミンを含み、胆汁の分泌を促進し肝細胞を活性化します。また、ホソバタイセイの根(板藍根)には抗ウイルス作用があり、中国でも頻用されています。忘年会や新年会のシーズンにはアルコール性肝炎に注意しましょう。



