インフルエンザ
インフルエンザはインフルエンザ・ウイルスによって引き起こされ、気管や肺などの呼吸器を侵す病気で、普通の風邪の症状(咳・発熱・頭痛・悪寒)よりも進行が急激です。伝染力も強く、高熱を出し肺炎や脳症、さらには肝機能障害の合併症を引き起こすことがあります。ここ数年来流行し、体の弱い幼児や高齢者には致命的な結果を招くこともありあります。39〜40度の高熱の時にはしばしば解熱鎮痛剤が投与されますが、高熱はウイルスにとっては悪条件で、安易な解熱剤投与はかえってウイルスの排除を妨げることがあり注意が必要です。予防接種は、流行するウイルスタイプに的中すれば効果を発揮しますが、外れたときは効果がありません。
漢方ではインフルエンザのように急性で激しい感染症は、刻々と変わる症状によりお薬を処方していきます。現実は西洋医学的治療が主になりますので、漢方では感染しない体を作ることと、感染しにくい抗菌作用、抗ウイルス作用のあるものを日常的に使うことができます。
昨年末に中国に帰省した知人の医師が、北京ではインフルエンザが大流行、やがて日本にも来ますよと話していました。案の定「インフルエンザで学級閉鎖」のニュースが流れてました。
インフルエンザの特徴は、高熱が続き子供や高齢者は肺炎や脳症等の合併症を引き起こすことにあり、昨冬では1287人が亡くなられました。またアスピリンなどの解熱剤は重篤な副作用があるため、子供には安易に使えない現状です。
漢方では抗ウイルス作用のある板藍根エキスを飲んだりうがいに用いることで予防に努めます。「これには飲むワクチン」の異名があり、癖もなく子供でも安心して飲めます。
副作用の話になりますが、最近「小柴胡湯を肝癌や慢性肝炎に使用し、間質性肺炎を起こして死亡」の記事が報道されました。永年漢方を研究し多くの方の治療に携わってきた者にとって、驚くべき不可解な報告です。漢方薬は個々人の体質に合わせ、体力のない人には補う薬を、体力のある人には強めの薬をと、症状と体力に合わせて投与するもので、決して病名診断により漢方薬を投与してはならないのです。小紫胡湯は体力の弱い、冷えるタイプに長時間使用してはならない薬です。要は副作用と言うより、使う側の問題であり「誤用」なのではないかと思われます。漢方は長い歴史の中で人体実験のフィルターにかけられ、生き残った伝承医学であり、正しい使い方をすれば安全なものであること述べておきたいです。



