新聞掲載 症例別漢方コラム : 国際中医専門員 古村先生が、現在新聞に連載している漢方コラムのバックナンバーを集めました。症状や対処法についての詳しい解説も加筆しています。

口臭・体臭

口臭は、口腔や消化管の腐敗性病変によるもので、虫歯歯槽膿漏口内炎扁桃炎咽頭炎などが原因となります。また副鼻腔炎胃炎消化不良糖尿病なども原因となり、いずれも原因の除去と、口腔内を清潔にすることです。体臭も同様に消化器と関わることが多く、消化不良、便秘、過食など、また偏った食生活などが考えられます。

口臭の漢方は、脾胃の熱、肺熱、お血、気鬱などが原因とし、熱をさまし、血流を良くし、消化機能を高めるなどを考えます。最近は神経性の『他人は口臭を感じないが、本人は異常に気にしている』ケースが多く見られ、心の病として対応します。

体臭を除去する漢方には、胃腸の働きを良くする健脾薬、消化器にこもった湿熱を去る清熱化痰薬などがあります。食品では整腸作用を目的とした消化酵素や食物繊維なども使います。
またクマザサエキスは、腸内の食物の腐敗を防ぐなどの殺菌効果があり、血液の浄化作用もあわせて、口臭や体臭に活用できます。


口臭を訴える人は意外に多いものです。実際は無いのに自分には口臭があると思い込んでいる心身医学的な場合は別として、自分で気づかず身近な人から指摘を受けることもあります。

現代医学では、口腔内に原因がある場合(歯槽膿漏など)と、糖尿病尿毒症鼻腔疾患消化器疾患などによるものがあります。いずれにもその原因を、除去し、殺菌作用の洗口薬などを用いています。

漢方では、口臭発生の原因を、脾胃(消化器系)の熱、特に胃熱と考えます。口中がべたつく、舌のコケが黄色みを帯びてくる、舌や口唇の色が赤い、歯茎が赤く腫れて出血しやすいなどの症状の時は、胃熱(炎症)とみなします。

漢方治療は、消炎、解熱作用のある、例えば黄連解毒湯や白虎加人腎湯などを用いて胃熱を冷まします。また、甘酸っぱい口臭の時は、平胃散や晶三仙などの消化を助ける薬を用いています。歯周病や歯槽膿漏によるものは歯科治療の対象でありますが、漢方理論では「腎は骨を主り、歯は骨の余り」とされ、歯の弱い人、歯のトラブルの多い人は「腎」を強める知柏地黄丸などを日常的に用います。

芳香性のある蕾香(シソ科、パチョリの全草)の煎じ液で口をすすぐと口臭が抑えられます。また、よく使われている「ドクダミ」にも抗菌、清熱作用があり、お茶として服用しても効果があります。



当コラム新聞掲載日:1999年5月


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