花粉症
花粉症はアレルギー性鼻炎のことで、年々増加する国民病で、症状も様々です。
西洋医学の治療は、減感作療法や抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤、ステロイドなどが使われますが、眠気を呼んだり、胃腸障害を生じたり、口の渇きを生じます。
漢方では、鼻だけの問題でなく、体全体のバランス異常ととらえ、水毒や血流が原因と考えます。また最近は、年間を通しての体の冷える生活環境、生活習慣もその原因と思われます。
発症したときの症状の改善にも、年間を通じての体質改善も、漢方は得意とする疾患です。
一般に2月に節分明けから5月連休のころまでを春と呼んでいます。
この時期は自然の変化が激しく体調を崩しやすいのです。「気の芽立ち」とも言われるように木々の芽が吹き、猫や犬が発情期を迎え、路地を賑わしてくれます。我々の体が自然界のエネルギーの変化に対応できるように準備されています。もし対応できない時は病を発することになります。
漢方の特徴は自然界の各季節と、その季節に応じて影響を受けやすい臓器との関連を重視しています。漢方の古典「素問」には「春は病肝にあり」とあり、春→肝→胆→眼→筋→風→怒などを関連付け、春先の疾病状態を表しています。その意味は、春は「肝」の機能が異常に亢進し、気が上りめまいやのぼせ、血圧の変動がおこりやすく、また精神面でもイライラして不安に陥りやすくなります。眼や眼の周囲や鼻粘膜が充血しやすくなり、そこに杉花粉でも飛んでくると、たちまち花粉症となり、アレルギー鼻炎を起します。肝臓は血液の解毒をつかさどり、婦人科系の働きとも関係するので、春先は生理が狂いやすく、またギックリ腰や首の寝違え、足の筋肉がつったりします。春はまさしく病の問屋です。
2月の終わりころになると花粉症の方が多くいらっしゃいます。高校3年生のS君、大学受験を前に花粉症に悩まされて来店されました。くしゃみ、鼻水とともに鼻がつまり、勉強に集中できず、夜も鼻づまりで苦しく、ぐっすり眠れないといいます。病院でもらった薬は喉が渇き、眠くなり気分も悪いといいます。まことに気の毒な様子です。体を温めるとともに、体の中の過剰な水分を取り除く小青竜湯、それに胃腸を強める補中益気湯を飲んでもらいました。大変よく効いてすっきりした気分で受験され、4月からは大学生です。



