妊婦の精神不安と漢方

妊娠中のSさん34歳。精神が不安定になって一日中イライラしたり鬱々悶々としていると相談を受けました。結婚して5年でやっと念願かなっての自然妊娠。ご夫妻で飛び上がって喜んだのですが、激しい悪阻がやってきて、水しか受け付けず。病院で点滴まで受けることになってしまいました。田舎からお母さんを呼んで日常生活を助けてもらうはめになってしまいました。それでも何とか辛い思いをして4ヶ月を乗りきった頃から、気分はスッキリしないし、思うように身体は動かないし熱っぽくなるし、夜はすぐ目を覚ましてしまう…なんともやりきれない状態が続き、「私鬱かしら?」と思い始めたといいます。いま妊娠5ヶ月に入りました。あと数ヶ月で待望の赤ちゃんを抱けるのですが、想像するとこれからの生活がしんどく感じるというのです。悲しくなったり、ないたり、イライラしてご主人に当たったりしての生活が、不安に感じ、漢方薬の安定剤が欲しいとの相談でした。
妊娠中の精神不安…漢方では「子煩」といいます。妊娠中はお腹が大きくなって、それを腎陰が充足させなければならないのがもともと陰虚の体質であれば充足が出来ず、身体に余分な熱が生じ心や胸を乱すことになるのです。また、もともと鬱傾向の方は精神的に不安定ですので、妊娠に伴って気が上昇して、やはり熱を生じやすくなり、心神を乱すことになるのです。
服用していただくお薬は心煩の熱をとるものが主になり、心神の安定を図っていきます。妊娠中には西洋薬が使いにくいので、身体にやさしい漢方薬が重宝されます。

Sさんには温胆湯、加味逍遥散、甘麦大棗湯を少量ずつ服用することお勧めし、ずいぶん落ち着かれています。無事出産されるまで、その後の産後の養生もホローしていきたいと思っています。

*・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:**・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:*
不妊症・婦人科疾患には経験豊富な女性国際中医専門員がサポート。
毎年100名以上の方が妊娠、出産されています!
オンラインショップ・ブログ・コラム等コンテンツ盛りだくさんのHPは
漢方の健伸堂薬局・漢方の市兵衛薬局
*・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:**・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:*