卒業?!

35歳Aさん。4歳の女の子のママです。2人目が欲しくて欲しくてAIHやIVFを繰り返すもののなかなか望むようには至らず、困り果てて次の手段として漢方薬を取り入れることを決意されました。

特にホルモン数値ではこれといった問題はなく、強いて言えばPMSがあるくらい。後は胃腸が弱めのためにすぐに口内炎ができるという体質がありました。

遠方にもかかわらず、店にまで訪ねて来られ、じっくり話をし納得の上で漢方薬を手にされ服用を始められたのは今年の4月でした。

自然周期のもとで人工授精を行う方法をとり、今回4回目のトライでした。今回が駄目であれば、次回からは誘発剤を使用しての治療が行われる予定となっていました。

ところが今日、2人目の赤ちゃんを授かったとの嬉しい便りが届きました!不妊治療の婦人科を晴れて卒業することができたのです!

漢方薬を服用し始めてから3ヶ月、早い結果でした。

『先生の「まずは3ヶ月」というお言葉も半信半疑でしたが、毎月私の状態に合わせたお薬を遠方まで送って頂けて、「赤ちゃんはきっと出来る」と信じられるようになりました。そして、服用開始からちょうど3ヶ月、赤ちゃんを授かることが出来ました。本当にありがとうございました。』

とのAさんの喜びの声。私達もその言葉にとても勇気付けられ、口元が綻ばずにはいられませんでした。

良かった、ほんとに良かった・・・。

まずは何事も信頼してもらうことが大切です。信頼してもらえるように対応しサポートしていくのが私達の役割です。それがあっての漢方の効き目です。これからもAさんが信じてくださり喜んでもらえたように、お子様を希望する多くの人達に同じような喜びを手にし、共に微笑むことができるよう努めていきます。

遠く離れてお顔が見えないと、少しのくい違いで信頼を失ったりトラブルが発生することもあります。言葉の言い回しにより違った意味に伝わってしまったりすることもあるでしょう。返答内容に疑問を感じたりした場合は、すぐにお尋ねください。夢が叶うまで多くの人達の力になりたいですから・・・。

Aさんに宿る新しい命は、もう8週を過ぎ、心拍も確認されています。

自分のお腹の中で違う命の鼓動を感じる・・・。とっても素敵なことで、これは女性だけの特権ですよね。

これからはAさんには「婦宝当帰膠」「衛益顆粒」「双料参茸丸」などの安胎薬をおすすめします。今までもAさんの高温期の処方には「衛益顆粒」が受精した卵を大事に維持するために含まれていました。今から服用する「衛益顆粒」は鼓動を続ける小さな命を守るために必要となってくるものです。

不妊治療の婦人科は卒業されたけれども漢方薬はもう少しお付き合いくださいね。かけがえのない命のためにも自分のためにも・・・。

曼陀羅華

夏の暑さをふっと忘れさせてくれる「朝顔」。ただ咲くのはほんの少しの時間だけ。そのはかなさゆえにより美しく目に映るのかもしれません。

「朝顔」の中でも長い漏斗状の形をした長さ10cmほどの大きく白い花を咲かせる「朝鮮朝顔」が咲きました。その咲いた姿をカメラにおさめようと待ち構えていたのに、いつの間にかその花は静かに咲き、また静かにその花びらを閉じてしまいました。

別名「曼陀羅華(まんだらげ)。」

それは鎮痛、鎮痙、咳止めに良いようですが、葉も種子も猛毒を持っていますので使用できません。有名なのは華岡青州がその葉を麻酔薬として利用し、世界で始めて乳がんの全身麻酔による外科手術を成功させたことです。

華岡青州が全身麻酔で使用したのは「通仙散」という処方です。

その処方には「曼陀羅華(チョウセンアサガオ)」「草烏頭(ヤマトリカブト)」「ビャクシ」「当帰」「川きゅう」が含まれていました。

しかしそれを使用しての成功に至るまでには、薬効を確かめる台となった母の死、妻の失明があったことは皆が知るところです。

今では全身麻酔も部分麻酔も思い通り操ることができるようになりました。体外受精のステップでも採卵時に麻酔が使用されます。しかし「麻酔」はあくまでも神経を麻痺させるものですので、できれば使用したくないものですよね。また採卵針を卵巣に刺しますので、その回数の度に東洋医学で言う「お血」が生じてしまいます。

とても敏感なBさんの話では、部分麻酔をして以来極度の冷え性になったとか。

何でも自然に過ごせるものであれば、自然のままでいきたいものです。そういう意味ではまだ化学物質から作成された現代の麻酔よりも、華岡青洲の生薬の麻酔の方が自然で良かったのかもしれませんね・・・?

妊娠中の婦宝当帰膠

35歳Tさん。5年前に妊娠した際、10週目の検診で繋留流産であることがわかりました。

その後、手術を行いましたが、一部組織が子宮内に残っていたのでしょう、腹痛と多量の出血により、体調を崩してしまいました。繋留流産を放置しておいた場合にも、この様なことが起こり危険です。Tさんの場合は、手術をしたにも関わらず、結果的に同じようなことが起きてしまったようです。

今回2回目の妊娠。5年前に崩した体調がようやく戻ったのです。

現在は前回の10週にはまだ満たない6週目。5年経ってやっと授かった命。今回こそは前回のようなことのないように、しっかりお腹の中で育てていきたい・・・!

Tさんは、妊娠継続と安胎の漢方薬を求めて問い合わせをされました。

漢方薬は流産予防の目的でその昔から使われ、実績もあり安全なものです。妊娠中も出産後も問題なく服用できるのが漢方薬です。しかし妊娠された際には定量を加減して使用することが多いものですので、妊娠前から服用されている場合は、処方された漢方医に必ず相談してください。

Tさんの場合、養血・安胎と「気」を補い流産を予防し消化機能を丈夫にするために「婦宝当帰膠」「補中益気丸」を併せて服用するのが良いです。

まずは前回のハードルである10週を超え、今回こそは挙児まで行けるように、私達も応援していきます!

認めること

会社では部下を育てることに苦労している上司が多くいます。

怒り戒めることで伸びていく教育は、今では少し時代遅れかもしれません。少し前の企業では上司や役員は絶対的なもので、その人達の言うように自分も合わせ、仕事を行っていくことが多かったものですが、今はそうではないようです。そのために、優秀な人材がやる気を失い、気が付くと自社から居なくなり他社へと移ってしまっているということが往々にして起こっています。

他社でも同様な仕事内容なのになぜ・・・?

これは部下の良いところをうまく伸ばし成長させ、それをいかに遣り甲斐へと導くことができるか、の違いなのです。いくら給料が良くても遣り甲斐のない仕事には魅力がありません。楽しく行え、共に成長していけるような環境であれば、仕事が少々大変でも乗り越えていけるものです。

そしてこのことは子供を育てるときにも言えることです。

頭ごなしに怒って戒めるだけではそれを行うことが嫌になってしまいます。嫌々行うと、そこからは想像力もなにも生まれてきません。

そうではなく、子供がある行動ができたことに対して「認めてあげる」ことにより嬉しくなり、それをすることが楽しくなってくるようにするこが大切なのです。そしてそうすることで、また望ましいと思われる行動を自ら進んで行うようになるのです。「認められること」は結果的に「ほめられたこと」になり、もっと認めてもらおうと努力するのです。

人間は自分が行ったことが認められると嬉しいものです。もちろんその行為が間違ったことであれば、認めることはできませんが、それが正しく成長していく過程のものであれば、それに気づき認めることは人を子供を成長させるためには大切なことなのです。

誤りばかりを指摘しているだけでは、出た芽を摘むことにもなりかねません。人を子供を成長させ、想像力豊かにさせるためには出た芽はそのまま伸ばしてあげることを考えてください。規格通りに成長しなくても良いのです。少し外れた方向に芽が向かったと感じても、もう少し伸びるまで見守ることも大切です。

放任するのではなくあくまでも見守りながら要所で「認めること」が必要です。

赤い豆の力

土用の入りには「あずき」を食べると良い、とされています。なぜ「あずき」なのでしょうか?

その歴史は徳川時代にさかのぼります。

もともとは公家の間では芋の葉を煮出した味噌汁に餅だんごを入れ、土用の入りの日に食べると暑気あたりをしないという風習がありました。それが徳川時代の中頃から餅をあずきの餡にて包んだものを食べることにより、夏季の悪病災難を退けていたようです。

そして今では「あんころ餅を食べて暑さに負けないように祈願する」という風習になったのです。

土用の丑の日に鰻を食べるという風習ができたのは、その後の江戸時代のこと。それも平賀源内の提案によるもので、「鰻を売れるように」との販売戦略だったのです。よくその働きを考えてみると、暑気払いに最適なのは、「鰻」より「あずき」なのかもしれません。

よく外国の人が日本人が土用の丑の日のこの上なく暑い日に脂ギッシュな鰻を頬張っている姿を見て「暑さで胃腸が弱っている時になぜこんなものを食べられるのか?!」と言ってギョッとしているという話をよく耳にします。その光景が奇怪なものと映るようです。確かに言われてみればそうです。食欲のないときにこんな脂ギッシュなものが食べられるのか・・・?

それを考えると「あずき」はこの時期に食べるものとしては理にかなっているのです。

季節の変わり目の土用のときには胃腸がバテてしまっています。その胃腸を強めてくれるのが「あずき」なのです。

その効能である「清熱燥湿」「利水消腫」作用により、暑く火照った体を冷まし、夏の湿気でむくんでだるくなった体を元気付けてくれます。また色が「赤」であることもこの時期に良いことで、東洋医学の五行説では夏は「赤」に当てはまり、その赤に相当しその時期に弱る「心」と「小腸」を強めてくれるのです。

漢方でも「浮腫」には「赤小豆(あずき)」を使用し鯉と一緒に煮込んだ「赤小豆鯉魚湯」としても使用されています。

またその働きを知っている人達は、民間療法として「浮腫」や「母乳の出が悪いとき」「便秘」「二日酔い」には、茹でた「あずき」を使用しています。この民間療法は私達も良く利用し、湿気による「便秘」を解消するのによく指導しています。

小さな赤い豆ですが、偉大な力を持っていて昔から意味あって季節に合わせて食べられていたのです。是非暑気払いにお試しください。

1つの区切り

「AIHを明日するんですよ。」

そう言われた30歳Oさんの脈はアップアップ状態!何かにむりやり身体を動かされているような感じを受けました。

もともとOさんは生理不順で、放っておいたら自力では3ヶ月に1回の割合で生理がくる周期です。病院での診断は多嚢胞性卵巣。いくつもの卵胞がひしめき合い、なかなか1つのものが主席卵胞になってくれず排卵を渋っている状態です。

今までは排卵促進剤により排卵する力を借り、タイミングを合わせて様子をみてきました。それを約1年間続け、3ヶ月前より排卵促進剤に加え、様々なホルモン剤を使用しての療法が加わり、タイミングを取るような治療に変わりました。

その頃からOさんの身体に明らかに変化が現れたのです。もともとぽちゃっとした体系ではあったものの、少し運動すれば戻っていたのがここ3ヶ月で約10Kgほど一気に増量し、ちっとも痩せなくなってしまったのです。

困り果てたOさんは鍼灸の力を借りて新陳代謝をあげることと、不妊の改善をしたいと治療を求めて来られました。

しかし基本的に排卵から高温期の時期は黄体ホルモンが多くなり、どちらかと言えばエネルギーを蓄え代謝が悪くなる時期に入るのです。Oさんが来院されたのはちょうど高温期前です。昨日に排卵誘発剤を投与したといわれましたので、これからはもっと痩せにくい時期に入ってしまいます。しかもその後はAIHが行われ、hcg注射が行われる予定です。

その予定から考えると代謝を上げる治療は、今回AIHがうまくいかなかった時の後に行うことになります。もしうまくいった場合は、妊娠成立し安定期になった後から自己管理により行ってもらうことになります。その時には無理やりのホルモン治療から脱出しているはずですので、以前のようにコントロールしやすい身体に戻っているはずでしょう。

今回はAIHが成功するように、卵胞の育ちを良くすることと、受精そして妊娠継続のための治療を行うことになりました。

しかし身体から発するメッセージは「もう大変!」というもの。要するにあまりにも薬を使いすぎて身体はヘトヘトになってしまっているのです。可愛そうですが、Oさんも今回の初めてのAIHを区切りとして、しばらく治療をお休みしようと考えておられましたので、今周期はもう少しだけ身体にがんばってもらうことにしました。

それから2週間後、「今のところ薬にて高温期が続いているけど、お腹の感じから明日くらいに生理が来そうです」とOさん。

脈は・・・?!

やはり頑張ってます!しかし前回と違って着床を持続しようと頑張っているようでした。もっと頑張って・・・!

Oさんは不妊治療の区切りとしてAHIをとりあえず行ってみたようですが、とりあえずではなくせっかくなので、成功してしっかり育って欲しいものです!しかしのんびり派のOさんは、「いいんですよ、今回は~!」なんて明るく微笑んでおられました。

ただそんなOさんの気持ちとは裏腹に身体は必死になって頑張っていましたので、治療する側としてはそれを応援してあげないとなりません。妊娠継続の治療を行い、明日の運命の日を待ってもらうことにしました。

もし今回駄目であったら病院での治療は全てストップするようですので、その間に今まで薬で崩してしまった身体を取り戻すためにも是非とも漢方薬の力を借りたいとOさんは考えているようでした。駄目にならなくても、今まで崩してしまった身体を労わって欲しいものです。

お腹の赤ちゃんと共に元気になって、出産も子育てもスムーズに行くように応援していきたいです。

もともと弱い卵巣

29歳Eさん。結婚4年。婦人科歴も4年。不妊治療歴は1年。生理不順歴は初潮を迎えたときからなので18年ほど。不順だと意識し始めたのは9年ほど前から。

生理は飛び飛びであったり、だらだら続いたり、1年以上もなかったり・・・。

結婚してから婦人科を受診し、生理不順の治療が始まったのです。黄体ホルモンを補充するルトラールと排卵誘発剤のクロミッドによる治療でした。しかし半年の治療後、それらの薬を止めるとまた生理が来ない日々が続きました。体そのものを改善し、本来のEさんの力を引き出すところまでは至らなかったようです。

そして1年前、意を決して不妊治療を行うために別の婦人科を受診し、そこで片方の卵管が詰まっていること、卵巣機能障害であること、がわかったのです。

もともと卵巣の機能が弱かったのでしょう。しかしEさんは自然妊娠を希望されています。このような状態であるけれども、漢方薬にて体質改善をして自然妊娠が可能になるようにしたい、と強く希望されて来店されました。

病院では人工授精や次のステップの治療などをすすめられてしまうので、Eさんの「自然のままで」という思いより、自然と病院から足が遠ざかっていました。

漢方薬でしばらく体質改善を行い体調を整えると状況も変わってきますので、検査のためにも病院に行く必要性も出てくるでしょうが、今はEさんの気持ちがおもむくままに治療をすすめていくのが良いでしょうね。

Eさんの体質の「吹き出物」「肩こり」「経血に血塊」「経血が粘っこい」「生理痛が酷い」「排卵痛」「不安定な高温期」などや今までの経過から、卵巣機能が弱く卵の成長が悪いこと、卵巣や子宮内に滞っているものがスムーズに排泄できていないことが伺えます。

漢方ではまずは「お血」「痰濁」をターゲットに改善していくようにしていきます。「冠元顆粒」「水快宝」「爽月宝」などを周期や症状に合わせて組み合わせることで改善を計ります。

「排卵痛」や「生理痛」が治まってくると、流れが良くなり、子宮内の状態も良くなってくるはずです。それと同時に卵巣がうまく働くように調整をしていけば、自然妊娠も夢ではありません。

Eさんの漢方による治療は今始まったばかりです。きっと何ヵ月後には毎月訪れていた「痛み」から解放され、ストレスが軽減された生活を送ることができていることでしょう。体調が良くなればいろんな嬉しいことがやってきます。楽しみながら進んでいきましょう。

PMS?

32歳Mさん。月経前になると必ず「めまい」「頭痛」「心臓のドキドキ感」を感じます。ただこの症状は月経前に酷くなるものの月経前に限らず常でも感じるもののようです。

思い当たることは、生活上のストレス、悩み事。

それを考えたり過剰にそれがストレスに感じるときにその症状は出てきたりしますので、単なる月経前症候群(PMS)ではないように思っていました。

病院ではパニック障害と診断され抗不安作用のある「コンスタン」、鬱を解消する「デプロメール」を処方されました。確かにそれらを服用していると不安が治まるような感じがするのですが、果たしてこのままこの治療を続けてもともとの症状であるPMSのようなものが治るものなのか、不安になり問い合わせをされたのです。

Mさんの症状は、高温期のホルモンの悪戯も少しあるようですが、それだけではなくMさんの心の奥底に抱えている大きなストレスによるものでもあると考えてよいでしょう。それが自律神経を乱し、フワフワ感、頭痛、ドキドキ感を引き起こしてしまうのです。

これを解消するための漢方薬は、まずは「加味逍遥散」がおすすめです。

このお薬は主として女性の神経症状「四肢倦怠感」「頭重」「眩暈」「不眠」「多怒」「不定期灼熱感」「月経異常」「背面部の悪寒や発汗」などに伴う諸疾患「更年期障害」「血の道症」「月経不順」「流産後の神経症状」などに用いられます。

Mさんのような場合もこの漢方薬を主として様子を見ながら調整していけば、徐々に症状が改善され、病院のお薬から離れることができることでしょう。

今おられる1人のお子様のためにも、また次のお子様を望むためにも、是非今の症状を早くに改善し、元気なママでいて欲しいと願っています。

誕生月に

32歳Tさん。問い合わせをされたのは昨年の10月。その時で結婚2年目。独身の頃から生理痛が酷く、生理中は鎮痛剤は手放せない生活を送っていました。

その原因は子宮内膜症とチョコレート嚢腫によるもの。

しかし結婚後は土地が離れたこともあり、病院からも遠ざかってしまいました。

病院は離れても、毎月やってくる激しい生理痛からは離れることができません。

何とかそれを改善し快適な生活を送りたい、そして早く子供に恵まれたい!との思いで、ネットにて検索し当店に辿り着いたのでした。

Tさんの体質は、生理痛が酷く、月経血も粘っこく、おりものは黄色いことから「お血」や「炎症」によるものが見られます。またその他にも「冷え性」「むくみ」「肩こり」などから気血の巡りが悪いことが伺えました。

一番辛い症状の生理痛は、まさしく子宮内膜症によるもので、それによる癒着が進みつつある可能性を秘めています。独身の頃にそれが原因であることがわかっていたようですので、その時点で漢方薬にて治療をされていればここまで酷い症状を引きずって生活することにはならなかったことでしょう。

しかしまだ32歳。遅くはありません。

以前どちらかの卵管も癒着しているかもしれない、と診断されたようですが、それが進行すると自然妊娠が困難な不妊症になりかねません。

まずは漢方薬にてTさんの症状の根源となっている「お血」を中心に「活血化お」と「消腫」を目的として治療をすすめていくことになりました。

周期によりTさんの症状に合わせて徐々に漢方薬の組み合わせを変更しながら調整が行われました。使用したのは「婦宝当帰膠」「水快宝」「爽月宝」など。

そして徐々に毎月の生理痛は以前より軽減はしていきましたが、それも波があり酷い月もあったことから「田七人参」「ルミン」を加え内膜症を抑えるようにしていきました。

そしてその処方になって3周期目、生理が少し遅れていたので気になり、「もしかして・・・!」と妊娠チェッカーによりチェックしてみると、何と陽性反応が出たのです!

しかし「まさか」という疑いと不安の中でTさんから「このまま薬を続けてよいかどうか」の問い合わせのメールを受けたのです。

今Tさんが服用している薬は内膜症の改善のためのものですので、妊娠が発覚すると服用をお休みした方が良いものが含まれています。それよりも現在の目的である「妊娠継続」「流産防止」のためのお薬を服用してもらう方が良いですので、即その目的のお薬に切り替えてもらいました。また少しお腹の張り感もあるとのことですので、それを軽減する安全な漢方薬も加え調整されました。

これからしばらくTさんの力になってくれるのは「婦宝当帰膠」「田七人参」「参馬補腎丸」「芍薬甘草湯」です。
少し落ち着くまでゆっくり安静にして様子をみていきましょう。

今月はTさんの誕生月。

天からのとっても素敵なプレゼントが届けられました。これから大切に大切に育てていきましょうね!

さくらんぼ

6月末から出荷が始まっている「さくらんぼ」。やっぱり山形の「さくらんぼ」は飛びぬけて美味しい!ですよね。

その赤くツルツル光った宝石のような「さくらんぼ」は、実は女性にとってとても嬉しい作用のある果物なのです。

「さくらんぼ」には特に女性に必要な鉄分がたっぷり含まれています。その他カロチン、カリウム、食物繊維、ビタミンB1・B2・Cも含まれることと、身体を温めながら湿気を取り除く作用などにより、「貧血」や「疲労回復」「冷え性」に効果的です。

「カロチン」は疲れ目や肌荒れを予防し、病気の早期回復に役立ちます。また「カリウム」が「ナトリウム」との拮抗作用により利尿作用を発揮し、むくみを解消してくれます。

食べあわせとして良いものは、疲労回復・貧血改善には「ナツメ(大棗)」「黒糖」など、神経痛の改善には「酒」「ハトムギ(ヨクイニン)」など、美肌効果には「ヨーグルト」「レモン」など、むくみ解消には「あずき」「すいか」「ハトムギ(ヨクイニン)」など。

食べるときは生が一番その宝石のような果物を楽しむことができますが、長持ちしないので楽しむ期間が限られてしまいます。

そこで、毎日少しずつ食べたいときにおすすめしたいのは「さくらんぼ酒」です。もしお酒が苦手な人なら「さくらんぼのコンポート」を作っておいても良いでしょう。

<<さくらんぼ酒>>・・・元気のないときに飲んでも良いです!

*材料: さくらんぼ・・・1Kg、氷砂糖・・・150g、焼酎・・・1.8ℓ

*作り方: さくらんぼは洗って水気を拭き、保存瓶に入れる。氷砂糖を加え、焼酎を注ぎ3~6ヶ月保存すると出来上がり!

<<さくらんぼのコンポート>>

*材料 さくらんぼ・・・150g、水・・・400cc、氷砂糖・・・80g、ミントの葉・・・少々

*鍋に水、氷砂糖を入れ、火にかけて氷砂糖を溶かす。さくらんぼを入れ、弱火で2~3分ほど煮てミントを加え、火を止めて冷やすと出来上がり!

その季節に採れる野菜や果物を食べていると、身も心も元気になります!ただ同じものを同じ食べ方で食べていたら飽きてしまいますので、少し調理に工夫をして食べると良いですね。

その季節の食べ物からその季節そして次の季節をうまく元気に過ごしていけるような「気」を貰うことができます。この季節、宝石のような「さくらんぼ」から女性として美しく輝く「気」を貰いましょう。