可憐な蓮

お盆の時期には蓮の可憐な花をあちこちで見ることが出来ます。

そしてお盆の過ぎたこの時期には、花びらの散った後の「蓮の房」の姿を見かけます。この蓮の房の中に潜んでいる「蓮の実」を食べたことはありますか?そのまま房から取り出し、口に運んでみてください。とても甘く、美味しいものです。

中国では「蓮の房売り」の姿を良く見かけます。中国の人はこの実をおやつとして愛食しているようです。中秋の名月の時期になると出てくる有名な「月餅」や中国菓子の餡として、「蓮の実」が使用されていますよね。

この「蓮の実」。とても栄養価も高く、漢方でも薬膳料理でも幅広く使用されているものです。

作用としては、「安神」「補腎」「健脾」「止瀉」の効能があり、精神的な過労による不眠、不安、のぼせ、口渇、帯下、食欲不振、小児の胃腸虚弱、乳児の吐乳などの改善薬として、他の生薬と調合されます。

根っこである蓮根は、私達日本人にも体に良い食べ物としてとても馴染みのある食べ物ですが、可憐な蓮は花の房から実、葉、根っこまで、すべてが薬用となる優れものです。

可憐な蓮の咲き終わった姿を眺めながら、「美味しそう」と感じてしまうのは、私だけでしょうか。是非、一度、体に良い「蓮の実」を味わってみてください。