出荷の時期

今、高野山では「大和当帰」の出荷が行われています。

通常は、「当帰」の生薬を単味で使用することよりも、他の生薬を加味して使用します。

例えば、「当帰」に「川きゅう」「芍薬」「地黄」を加えた「四物湯」。これの「当帰」の配合を多くして「党参」「阿膠」などを加味したものが「婦宝当帰膠」。

月経不順などには「香附子」「益母草」などを加えた「きゅう帰調血飲」。

「更年期障害」などの症状には「柴胡」「牡丹皮」などを加えた「加味逍遙散」。

病後の体力低下には「人参」「黄耆」を加えた「十全大補湯」。

便秘には「大黄」「麻子仁」などを加えた「潤腸湯」。

この様に、まだまだたくさんの症状に使用される「当帰」は、日本で自給可能な数少ない生薬のひとつです。

毎年同じ場所では育てられないために、育てるためには広大な場所が必要となってきます。高野山に広がる赤土の土地ですくすく育つ「当帰」。その青々としたセリに似た当帰畑は、女性がいつまでも健康で美しくあるために応援してくれているようです。