体調崩した2年間

34歳Tさん。何に対しても一所懸命になってしまうタイプ。

2年半前にかなりの期待をかけられて、責任ある仕事を任されました。Tさんは張り切って、自分のことは犠牲にしても朝から晩まで寝ている間も仕事のことばかり考えて、仕事に没頭していました。

結果としてTさんの任されたプロジェクトは1年で軌道に乗り、売り上げも確実に上がってきていました。

ところが気がつくとTさん自身は、生理が飛ぶ月があったり、生理が月2回来ることもあるような体になっていました。今となってはその仕事はTさんにとって、「生きがい」のようになってしまっているために、その仕事があるとがんばってしまう、しかしがんばりすぎると体調がどんどん崩れていく・・・という筋書きができあがってしまっていました。

仕事が軌道に乗った33歳くらいから「子供」のことを考え始めたのですが、こんな状態で恵まれるはずもなく時は過ぎていきました。

「仕事が軌道になったからそのうち体調も良くなるだろう」と思っていたのが、「がんばりすぎてしまう」筋書きから抜け出せず、基礎体温も波状型で全体的に高めになってきました。

「全体的に高め」というのは、つまり「陰虚」がどんどん進んでいるという証拠です。

心身ともに「先天の気」を使いすぎたために「陰虚」が進んでしまったのです。

「2年間」という年月は、体調を崩すには十分すぎました。

Tさんは崩した体調を取りもどすために、半年前よりそのプロジェクトから外れました。そして2ヶ月前より「瀉火補腎丸」と「杞菊地黄丸」の漢方薬を服用されています。

「2年間」かけて崩した体調は、同じだけの時間をかけないと取り戻せません。しかし、漢方薬や鍼灸治療により、その取り戻す時間は短くすることは可能でしょう。きっと2年もかからずに良い結果が得られることでしょう。