甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症で一番よく知られているのはバセドー病ですが、この若い男性の場合は症状が軽く、動悸や頻脈が起こる程度とのことでした。

漢方ではこのときの頻脈に<炙甘草湯>がよく使われますが、なぜか男性には効きにくいと聞いたこともあり、代わって<柴胡か竜骨>をお使いいただきました。この薬には安神作用といって神経を落ち着かせて脈を鎮める働きがありますので、自律神経のトラブルや不眠にもよく使います。

2週間後の効果が期待されます。

甲状腺ホルモンの働き

今日は定例の社内研修会で、内科医を講師としてホルモンについて学びました。

今回は甲状腺ホルモンの話で、あまり日常的に考えることはないのですが、実は《生命の維持と代謝を支えている》大切なホルモンなのです。

甲状腺機能が亢進すると《バセドー病》や、甲状腺腫瘤などの疾患となり、甲状腺機能低下症では《橋本病》といわれる、慢性甲状腺炎などになります。

そして最近、若い女性などで《潜在性甲状腺機能低下症》が増えているとか!。体温が低く、脈が遅く、倦怠感があり、朝起きられない、月経異常などの症状があり、甲状腺ホルモンが分泌されにくい状態です。思い当たることはありませんか?生活環境やストレスがホルモン分泌に影響を与えているのではと言われています。

ストレス社会が続く限り、病は増えていきそうです・・・。

ホルモンの働き

今日は恒例の社内研修会、著名な内科医を講師に「内分泌=ホルモン」の勉強をしました。

人間の生命を司るのは心臓のように思いがちですが、すべての臓器の働きをコントロールしているのは実はホルモンなのです。そのコントロール・センターが<視床下部ー脳下垂体系>で、脳のど真ん中にあります。

この小さな器官から分泌される各種刺激ホルモンが、副腎や甲状腺や卵巣などの<ホルモン分泌器官>を刺激し、それぞれのホルモンが分泌され、全身の働きを調整しているのです。目には見えないところで大変な仕事がなされていることに人体の神秘を感じます。

高血圧、低血圧、肥満、むくみ、不妊、発達成長、血糖値、心拍などなど、ほとんどの作用にホルモンが関わっているのがわかりました。

漢方では西洋医学的なホルモン分泌をあまりを意識しませんが、部分的な治療でなく、全身の状態を捉える漢方の考え方は、結果としてホルモンバランスを整えているように思います。部分的治療でなく全身の調整の大切さを学びました。

そんな勉強をしていたら、久々にホルモン料理を食べたくなりました?!。