髪が薄い Ⅱ

昨日の話では薄毛は血液不足と書きましたが、これ以外にも遺伝性や、血流不良なども関係があります。

56歳のSさんは母親が薄毛だったので今から気をつけて行きたいとの相談でした。現在は特に問題が無いようですので、予防的に使うならお茶として<何首烏>をお勧めしました。この生薬はツルドクダミの塊根を乾燥したもので、中国の何公という王が飲んだところ、白髪が烏の羽のように黒くなったといういわれがあるようです。漢方では、補陰、強壮の作用があり、髪の生薬として昔から使われています。

髪の毛が薄くて細い

女性にとって髪は大切なもの、男性の薄毛より深刻なトラブルです。原因は様々で、対応方法もたくさんあります。

26歳のYさん、産後より抜け毛がひどいと相談を受けました。冷え症でヤセていて、子育ても忙しくストレスが多いタイプでした。

そこで血虚の方に必須の補血作用の<婦宝当帰膠>とストレスを緩和するため疎肝作用の<加味逍遥散>をお使いいただきました。その後根気よく続けられ、1年余りで抜け毛はとまり、少しずつ髪は増えてきました。

漢方で髪は<血余>ともいい、血液の余りが髪になるというような意味合いですので、血液を充分に頭皮に送ることを考えます。しかし髪の成長は時間がかかりますので、根気よく続けることが肝心です。今回はYさんの根気がちでしたね。

薄くなる髪

秋風とともに髪の毛が抜けやすく感じますが、私のように少ない者にとっては深刻な問題で、ましてや若い女性の薄毛や白髪はなおさらです。

髪が薄くなる原因は様々ですが、若い女性の場合は主に2つで、貧血や血液循環の不良による髪の毛への栄養不足と、ストレスによるホルモンバランスの乱れによるものが多いようです。

28歳の女性Fさん、夏に白髪の相談に来られたとき、毛根への栄養供給を目的に補血作用の<婦宝当帰膠>とストレス緩和に疎肝作用の<逍遥丸>を使っていただきました。その後時間があいていたのですが、今日来られてお聞きした結果、少し改善してきたとのこと。再び継続していただきました。

まだまだ毛根に力がある年代は、補血養血の薬だけでも髪が回復する力が出てきます。私のように年齢的や遺伝的な要素があると、改善の見込みはないようですが・・・・・。