2009年10月アーカイブ

食欲不振はだれにでもある症状ですが、それも長期的になると辛いものです。

68歳の女性Rさんは冷え症で、風邪を引きやすく、疲れ易い、不眠症がある、漢方でいう<気血両虚>の方でした。

まずは食欲不振を改善することからと考え、<補中益気湯>をお使いいただきました。飲み始めてすぐ、お腹に不快感を覚え、飲めないとのことで、<六君子湯>に変えました。しかし、これも飲むとお腹がゴロゴロとするとのこと。また下痢が少し続いていたこともあり薬を再考し、雷鳴があることを目標に<半夏瀉心湯>に変えてお使いいただきました。

その後しばらくすると下痢も止まり、食欲も出てきたとのことで、継続してお使いいただいています。

漢方の胃腸薬はたくさんの種類がありますが、個々の体質と症状によってうまく使い分けることが大切です。

慢性の湿疹

| コメント(0) | トラックバック(0)

アトピーとも異なり、春先や花粉の季節などに生じる皮膚炎があります。

35歳の女性Tさんは、首周囲や頬に小さな丘疹と赤みが生じ、相談に来られました。春先に発症し、風や花粉などの外部からの刺激があると赤くなり、また身体が温まると痒みが増すようです。

そこで、まずは漢方で言う<風熱>と捉え、<消風散>や<荊芥連翹湯>をお使いいただきましたが、2週間であまり改善しないため薬を変え、原因は表虚と捉え、<桂枝湯>や<衛益顆粒>をお使いいただきました。

飲み始めて少しすると赤みが消え、かなり良くなったのですが完治せず、良否を繰り返していました。そこでこれはアレルギー体質が影響しているとみて、さらに<小柴胡湯>を併用していただいたところ、すっかり赤みと痒みが消えて、綺麗になりました。

その後漢方薬を減量しても悪化することなく、順調に改善しています。

今回使った漢方薬は、いわゆる皮膚病薬に分類されていませんが、その方の体質改善を基本とした処方によって、様々な症状が改善されることがよくわかる事例です。

頑固な湿疹

| コメント(0) | トラックバック(0)

湿疹は様々なタイプがあり、それに対する漢方薬もたくさんあります。

30歳の男性Kさんは、6月頃から全身に湿疹が出始め、特に腕や下肢に紅斑・丘疹が増えてきました。痒みが強く、引っかくために出血していました。皮膚科ではステロイド軟膏や抗アレルギー剤をもらわれていましたが、改善しないので漢方を求めて来られました。

皮膚は赤みと痒みがあり、少しジクジクしている箇所もあったので、<黄連解毒湯>や<消風散>をお使いいただきました。2週間で赤みと痒みは改善してきたものの、ジクジクがまだ残っていたので、食品の<五行草>などを併用していただきました。

しばらくしてジクジクはとれ、順調に経過していたのですが、一旦漢方薬を中断されて約1ヵ月後に再び悪化。同じ薬を再度服用していただくことにしました。

皮膚トラブルの場合は、漢方薬を止めてしまうのでなく、減量してでも服薬を継続する必要があるように思われます。

脚の冷え

| コメント(0) | トラックバック(0)

朝夕涼しくなるとともに冷え症のご相談が始まります。

冷え症は、全身の冷え、下肢の冷え、指先の冷えなど様々で、体質によっても対応する漢方薬は異なります。

55歳の女性Nさん、下肢が特に冷えるので相談に来られました。上半身は温かい、下肢に風が当たると冷える、貧血がある、股関節が悪い、浮腫み易い、頭痛があるなどから、<腎陽虚+血お>と捉え、<真武湯>や<冠元顆粒>をお使いいただきました。

2ヶ月程度使われてもほとんど改善せず、今度は貧血を改善しつつ冷えを改善するよう、<婦宝当帰膠>や、<当帰四逆加呉茱萸生姜湯>をお使いいただきましたところ、今回は少し良い様子で継続していただいています。

冷え症の改善は漢方が得意とする症状で、短期に効果を実感できるケースがほとんどですが、今回の場合は適切な選薬ではなかったようです。まれに時間がかかるケースもありますが、対応する漢方薬は必ずありますので、ご相談ください。

アトピーの症例

| コメント(0) | トラックバック(0)

25歳の女性Kさんは、17歳頃にアトピーを発症し、ストレスで悪化を繰り返していました。

首筋や腕関節、腹部、背中などが乾燥し、痒みを生じていました。お風呂に入ったあとや、運動をした後など身体が温まるとさらに痒みが増すとのことでした。少し貧血気味で、時々空咳がでることもあります。

そこで漢方薬はまず最初に<当帰飲子>や<滋陰剤>をお使いいただきました。

2週間服用の後、乾燥も肌の荒れもずいぶん改善しましたが、痒みはまだ残っているので、さらに漢方薬を継続するとともに、薬用保湿クリームの<瑞花露>をこまめにお使いいただくことにしました。生薬エキスが含まれていますので、乾燥を防ぎ、痒みを軽減できるものと思われます。

次回のさらなる改善が楽しみです。