2007年10月アーカイブ

風邪の方がふえてきました。この時期のなると新型インフルエンザや鳥インフルエンザ、タミフルなどの話題が増えてきます。

また、海外の話題ですが、米食品医薬品局(FDA)の小児医療に関する諮問委員会が、医師の処方なしに買える風邪薬やせき止め薬は、子どもへの効果が確認されていないとして、6歳未満の子どもに使うべきではないとFDAに勧告したとのことです。

感染症も増えると、薬も増えて、副作用も増えると言うのは避けられないことなのです。

そこで、漢方の出番で、特に子供に対しては予防薬としての使い方や、抵抗力を高めるという使い方などを基本としています。昨年のインフルエンザのとき、漢方薬の<麻黄湯>と西洋薬を使い比べてみたところ、漢方薬のほうが早く解熱し、回復も早かったとの報告もありました。

まずは風邪にかからないようにすること! 家族で使える<板藍茶>をお勧めしています。

ニキビの相談は大変多く、対応する漢方薬もたくさんある疾患です。ピッタリ適合するとすぐに効果が見られますし、合わない場合は1ヶ月使われても全く改善しないケースもあります。簡単なようで難しい疾患です。

32歳の女性Kさん、思春期からニキビが続き、白ニキビや化膿性のものなど大きいのもあり、ケミカルピーリングも受けられたのですが改善せず、ご相談に来られました。

そこで、便秘があり、赤みが強く、化膿もあるので、<瀉火利湿顆粒>、<排膿散及湯>などをお使いいただきましたが、1ヶ月使ってもほとんど改善せず、再度検討しなおすことになりました。

顔に熱を持ち、便秘も強いようでしたので今度は<涼血清営顆粒>、<十味敗毒湯>、<梔子柏皮湯>などをお使いいただきました。

その後1週程度で便秘も改善し、顔の熱感がとれ、化膿が治まり、今までにない良い状態になってきました。その後も漢方薬を継続され、ますます良くなっています。

お薬が合うときは、ほぼ即効性で目に見えることを実感しました。

このような名前は正式な病名ではありませんが、なにかにつけてイライラするという方があります。子供の場合は<抑肝散>や、女性の場合は<加味逍遥散>がよく使われます。

56歳の男性Sさん、ご自分で漢方薬を調べて<抑肝散>を使われ始めたのが1年以上前のことです。その後、仕事の状況により、イライラが強いときは連続してお使いになり、すこし安定している時はお休みをして、上手に使ってこられました。この薬は子供の疳の虫やひきつけによく用いられるものですが、大人でもよく効くものです。

どんな薬でも自分に合った漢方薬は、気分の支えにもなるものです。

京都の三大祭りの最後を飾る<時代祭り>が行われました。この祭りは明治28年以来続いており、今年は103回目。澄み切った青空の下、色鮮やかな衣装をまとった2000人の行列は2時間に及びました。

Sentou  先頭は輝く女性が

Sentou2

Chizi 京都府知事も・・

Isinn 明治維新のころ

Muro2  新たに室町時代列が加わり

Muro1_3 豪華な衣装に包まれて

Muro3 70人の列に

Muro4 洛中風俗列も

Mura 平安時代の紫式部も

Usi いつの時代か牛車も列に

間隔を広くとって行列が進みますので、じっくりと見られました。

犬の相談はよくあることですが、今回はよく嘔吐するというご相談でした。動物病院では膵臓と肝臓が機能低下していて起きているとのことでした。

そこで膵臓炎などによく使う<柴胡桂枝湯>を使っていただきましたところ、少しして治まってきました。

犬の場合は<問診>はできず<体質判断>もできませんので、病名漢方=病名によって最もよく使う漢方薬を試してみるしかありません。それでも、どういうわけか? 犬には漢方がよく効きます。薬に耐性ができた人間より、犬のほうがまだ純粋なのかもしれませんね。

蕁麻疹は、短期間で改善するものから長期間改善しないものまで様々です。

30歳の女性Aさん、2年前に発症し、身体が温まったときやお風呂に入ると蕁麻疹が出るため、病院で抗アレルギー剤をもらっておられましたが、完全には治らないので漢方相談に来られました。

冷え症はなく、普段から温かいとのこと、夏に出やすく冬は少ない、食べ物には影響しないなどが特徴でした。ほとんどの方が、相談に来られたときには蕁麻疹が出ていないため、状態は正確につかめませんが、漢方的には<血熱>と考え、<温清飲>をお使いいただきました。

それから2週間後、蕁麻疹の出る回数も、状態も少なくなり良かったのですが、これは気温が下がったためか、薬が効いてきたのか明らかになりませんが、いずれにしても早い時期に改善して良かったと喜んでいただきました。

体質的原因が正確につかめれば、短期間で改善することはよくあります。

最近急に鼻水や鼻詰まりの方がこられるようになり、秋の花粉症が始まっていることを伺わせます。春のように強い症状はないようですが、それでも気になるものです。

いつも来られているYさん、鼻づまりの声で「花粉が飛んでるみたい」とお越しになりました。春の花粉症のときに買われた<衛益顆粒>が残っていたので、それを使い症状は治まったのですが、なくなると症状が気になりだしたといって、買っていかれました。

この時期の花粉は、イネ科、ブタクサ属、ヨモギ属、カナムグラの花粉が飛散しているとのこと、鼻風邪とよく似た症状ですのでお間違えのないように・・・。

音楽を学ぶ方や、好きでバンドを組んでいる方、そして音楽家も、声がかすれたとか、声がつぶれたと言って漢方相談に来られます。

20代の青年、少し前に大きな声を出したあと声がかすれ、咽に痰がへばりついてとれず、苦しくなったと相談に来られました。このような相談はよくあり、いつもどおり<麦門冬湯>と<響声破笛丸>をお使いいただきました。

麦門冬湯>は咽の乾燥やかすれ声に適し、<響声破笛丸>は歌などで声がつぶれた時に用いる漢方薬として昔から使われます。

この青年も3日分持っていかれましたが、きっとそれまでに良くなると思います。

この時期になると『毎年子供がよく風邪をひき、ずっと鼻水を出して大変なんです』という相談があります。ほとんどが、痩せ型、食が細い、水やジュースをよく飲む、寒がりのタイプの子供さんです。

そして、子供の風邪予防には、おなかを強め、風邪をひかない身体を作ることが肝心です。そこでよく使われるのが<小建中湯>といい、子供のための漢方薬といっても過言ではありません。長期間服用しても安心で、この時期お勧めの漢方薬のひとつです。

但し体質によって異なる場合がありますので、ご相談ください。

朝夕が冷えるくるとともに、風邪の方が増えてきました。秋の風邪は<燥>が関係していますので、咳は乾咳の方が多いようです。

35歳のKさん、今までも風邪気味になると咽が痛くなり、続いて咳が始まります。そこで乾燥の咳にはと<麦門冬湯>や<養陰清肺湯>を使ってもらっても、少しは良くなるものの、完全には治まりません。

そこで中医学の原典にかえり、涼燥に使う<杏蘇散>に近い煎じ薬を使っていただきました。その結果、1服で咳が楽になり、夜も咳き込むことなく寝られたとのことでした。証に合ったことと、煎じ薬の力が効を奏したようです。

今日の新聞に、北海道の小学校4年~中学1年の生徒を対象に、北大の医師らがうつ病調査を行った結果、4,2%の子供に見られたとの報告が載っていました。

大らかな地域である北海道ですらこの率ですので、東京など競争の激しい地域ではさらに高いのでは?と思われます。

当店にも子供の精神的なトラブルの相談はたくさんあります。神経性の下痢、腹痛、イライラ、不眠などです。漢方では西洋薬のような強い作用はありませんので、子供には安心してお使いいただけます。

よく使う漢方薬は、不安感や不眠のある人に<帰脾湯>を使ったり、イライラが強い場合に<抑肝散>を使います。また、胃腸の働きを良くするものや、ハーブティで気軽に使える<シベリア人参茶>も好評です。これからますます子供に漢方が使われるものと思います。

先日のブログで犬の排尿トラブルについて書きましたが、

http://www.kanpou-ichizen.com/2007/09/post_3be3.html

牛車腎気丸>を使っていただいて1週間後の結果は・・・。

元々夜間頻尿でご相談を受けたのですが、これはそんなに変わらず、昼間の排尿がスムースになり、今まで腹部を押して出させていたのが自力で出るようになりました。また昼寝もできて、元気を取り戻してきたとのことで、効果の早いのには驚きでした。犬も人間も同じように考えて処方するのですが、一般的に効果は犬の方が早いようです。

そして、今回は夜間の冷えを取ることで頻尿を改善すべく<当帰四逆加呉茱萸生姜湯>を併用していただきました。1週間後の結果が楽しみです・・・。

ストレスは様々な症状を生みます。

23歳の女性、全身の痒みがひどく夜も寝られないので困っておられました。最初は代理の方が聞きにこられたのですが、本人を見ないと判断できないので、とりあえず<温清飲>をお使いいただきました。

その後本人がこられ、何度か話しているうちに様々なストレスがあることがわかり、さらに体重も少なく、<血虚>の体質でもありました。

そこで皮膚の痒みや乾燥を改善する<温清飲>やや<当帰飲子>、血虚を改善する<婦宝当帰膠>などを使っていただき、4ヶ月ですっかり痒みは無くなり、お肌の乾燥も改善し、さらにうれしいことには、表情が明るくなったことです。

最初にお越しいただいたときは「いやいや来た」といわんばかりの険しい表情だったのが、いろいろな話をしている間に変化し、やさしくてかわいい女性になっておられました。この方の皮膚トラブルは、漢方薬以上に<精神状態>が効を奏したのかもしれません。とてもうれしい症例でした。

皮膚病はほとんどが原因不明で、皮膚科にかかって湿疹と診断され、抗アレルギー剤や抗菌剤、軟膏などを処方されるケースがほとんどです。そして改善が見られないとき漢方を求めてこられます。

先日22歳の学生さんの例を書きましたが、

http://www.kanpou-ichizen.com/2007/08/post_1e7f.html

その後順調に経過し、再発は見られません。そこで、再び国家試験にチャレンジしたいが、またストレスによって湿疹が発症しないか心配で、本格的な勉強に踏み切れないとのことでした。

国家試験などは若い間しかできないハードな勉強ですので、思い切って再度取り組んでみることをお勧めしました。そのためにはストレスが直接身体に影響しないよう、<柴胡剤>や<シベリア人参茶>など、漢方ではいくつも対応する方法があることを説明しました。

結果はこちらも苦労することになるのかもしれませんが、若者の意欲を伸ばしてあげたい気持ちでいっぱいの結論でした。

めまいやふらつきは圧倒的に女性に多いのですが、男性では水分摂取過剰の方に多く見られます。

Tさんは不安症で抗うつ剤など西洋薬を服用されていて口渇があり、よく水を飲んでおられました。また運動も少ないためか中性脂肪も高めで、医師からは血液が粘らないようにしっかり水を飲んでくださいと言われていました。そこで毎日1リットルのボトルで飲んでおられたところ、最近フラツキが多くなり、相談にこられました。

これは明らかに<水毒>によるもので、<五苓散>などで口渇を軽減し、水はけを良くすることで改善してきました。

西洋医学では水分を多く摂るように言われますが、個人差があり水毒体質の方は控えることが大切です。西洋医学では個人の適正量を指導することはありませんが、漢方では舌診によって水分適正量を判断できるのが特徴です。

といっても恋煩いではありません。

66歳の女性Oさん、咽から胸にかけてなにかモヤモヤして圧迫感もあるので、病院で胃の検査、心電図、X線検査などを受けられたのですが何も見つかりませんでした。それでも何かおかしいので,、医師に薬はないか聞くと、病気ではないので薬は出せないと言われて、漢方相談にこられました。

これだけ検査をされて何も問題ないなら<気滞痰凝>しかないと考え<半夏厚朴湯>をお使いいただきました。1週間後お電話いただき、『ほとんど症状が気にならなくなったが、いったいこの薬は何の薬ですか?』と聞いてこられました。原因はストレスに関係していることを説明すると納得していただきました。

西洋医学では治療法がなく、漢方では容易に改善する症状のひとつです。