「海外研修報告」

海外研修報告9 : 周期療法研修に南京中医薬大学を訪問

古村滋子先生が行ってきました。
2003年11月、「南京中医薬大学附属病院」にて夏桂成先生の「不妊症・周期療法」の研修に行ってきました。

南京中医薬大学附属病院は1日外来数3500人、ベッド数2000床の大規模病院です。
夏桂成先生は中国における周期療法の第一人者で、先生の診察には遠路飛行機で来たり、前泊をしたり、朝4時から外来の順番待ちをする程有名です。

11月19日、上海空港を経由して専用バスにて一路南京へ向かいました。
雨の中、高速道路を走り続け、外は真っ暗、渋滞も重なり約7時間かけて、やっと南京へ到着しました。プラタナスの街路樹が美しく迎えてくれました。
到着後、南京中医薬大学副学長、附属病院長の劉沈林先生、夏桂成先生、他大学関係の先生方の暖かい歓迎を受けました。

20 日、21日の2日間、夏桂成先生の外来診療を研修。2日間で延べ、60人近くの不妊症患者を診せていただきました。夏先生は一人一人の患者さんを丁寧に相談され、脈診、舌診、基礎体温表をもとに診察、治療されている、その姿はまさに私達が理想とする診療体系でありました。
2日目の外来研修の時は、診療された患者さんに「妊娠したかも知れない、すぐ検査を」と検査にまわされ、妊娠反応を確かめ「脈が細いので、流産する可能性がある。すぐ入院の手続きを」と指示し、患者は感激の涙を浮かべるシーンに会い、夏先生の洞察力に感動しました。
夏先生の外来には「不妊症」「子宮内膜症」「チョコレート膿腫」「不正出血」「多嚢胞性卵巣」などの患者さんも受診されていました。

毎日午後からは階段教室での特別講義。外来診療を終えてからの時間、72才のご高齢にもかかわらず、我々の為に情熱的に「周期療法」について症例をふまえて、詳しく解説していただき、一字一句聞きのがさずにと真剣に取り組みました。
また、3日目の談勇先生の講義も最先端医療(人工授精、体外受精、顕微授精など)と周期療法との取り組みを学会未発表のデータまで披露してくれました。
談勇先生は6年間、北海道の旭川医大で研修され、話される日本語はとてもわかりやすく、素晴らしい内容でした。

さらに南京中医薬大学の資料室も見学でき幸せでした。
歴代の漢方医(張仲景、華陀、孫思バクなど)の資料や薬の道具などが展示され、興味津々でウキウキと見て廻りました。

夏桂成先生の外来指導と講義、談勇先生の講義、私には願ってもない指導を受け、大変有意義で実り多い研修でした。

南京中医薬大学正門にて
南京中医薬大学正門にて

病院にて研修中
病院にて研修中

夏先生の診療風景
夏先生の診療風景

ただいま研修中
ただいま研修中

談勇教授と
談勇教授と